読書感想:ポーション成り上がり。 ~楽に簡単に稼げるスキル下さい~

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突然ではあるが画面の前の読者の皆様、皆様の中でなるべく楽して稼ぎたい。なるべくダラダラごろごろして過ごしたいという読者様がおられたら恥ずかしがらずに一歩前へ出ていただきたい。それは何も恥ずかしい感情ではない筈である。実際私もなるべく楽な仕事で稼ぎたい。

 

ではこの前振りに何の意味があったのかという疑問に答えるとするなら、それこそがこの作品にとって重要な事だからである。

 

神様の手違い、考えてみると割と理不尽でしょーもない理由で死んでしまったとある名もなき社畜の男。彼が転生した先で出会ったのは女神では女神でも駄女神の方であまりの駄目さぶりに邪神認定された女神、メリリサート。

 

彼が彼女に願ったのは楽をして生きていきたい、ただそれだけ。その願いに応じ女神が与えたのは願うだけでその願いに応じた効果を得られるポーションを無から生み出せるという言わば生産チートなスキル。

 

そんなチートなスキルを抱えて転生した初日、異世界の子供、ヤマト(表紙中央)となった彼はいきなり瀕死となった。

 

何を言っているのか分からないかもしれないがそういう事である。人生イージーモードかと思えばハードモードである。

 

何とか命を拾って街へと辿り着いて。が、その途端に薬師でもある貴族の子弟から目を付けられ危害を加えられたり。

 

これではダメだと思ったヤマトが手に入れたもの、それはツバキ(表紙左)とシオン(表紙右)のこの世界で最強種族である竜人の姉妹の奴隷。

 

重病に侵されたシオンを自らのポーションで救い、姉妹から主と認められ。

 

ようやく始まる、竜人姉妹との穏やかのんびりとしたスローライフ

 

「胸に貴賤はないと思ってるよ」

 

そんなゆるゆるな言葉も出てくるほどに穏やかに過ぎる時。

 

しかし、舞台の裏では貴族とギルドが彼を巡って火花を散らし、彼を自らの陣営に取り込もうと暗闘を繰り広げる。そして、この巻の中で経過している作中時間は一日と約半分である。

 

そう、分かりやすく言ってしまえば二日である。これだけのイベントが起きていれば最低でも一週間は経っていてもおかしくないのに二日である。それほどに、ヤマトは様々なトラブルに愛され次々と来訪されているのである。

 

異世界ファンタジースローライフ、その裏繰り広げられるは勢力同士の激しい戦い。

 

一瞬の休みと波乱の日々を繰り返す、波乱があるからこそスローライフが際立っている、それがこの作品であると言える。

 

可愛い姉妹に癒されたい読者様、心落ち着けたい時のある読者様には読んでみてほしい。きっと心が落ち着くはずである。

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