読書感想:たとえば俺が、チャンピオンから王女のヒモにジョブチェンジしたとして。2

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前巻感想はこちら↓

https://yuukimasiro.hatenablog.com/entry/2020/08/23/233719

 

さて、突然ではあるが画面の前の読者の皆様はメイドと言われればどんなキャラを連想されるか、メイドとはどんな性格が一番好ましいと思われるか。古今東西、様々なメイドなキャラは数多けれど、時にメイドは何かしらの事情を抱えている事も多いのは、一つの決まりきった事実であるのかもしれない。

 

さて、こんな前置きで分かっていただけただろうか。今巻は底抜けに明るく陽気、無能に見えて有能なメイド、コローナ(表紙右)を中心とした巻なのである。

 

ずっとこの日々が続くと思っていた。ずっと彼女は隣にいると無意識に思っていた。だがしかし、ある日突然コローナは出奔し、ライラックやフウタ達に何も告げずにいなくなってしまう。

 

心揺らし、三年も側にいたのに何も知らなかったと思いながらも表立って動けぬライラックに代わり、フウタは街の表も裏も捜索に駆け回る。

 

そんな彼の前に現れたのは、大規模な商会の経営者でありある意味ライラックの因縁の相手、ベアトリクス

 

彼女は告げる、コローナはすでにあっさりと売り払ったと。

 

その相手とは。今ちょうどこの国を訪れていた法国の騎士団に売り払ったと。

 

では何故かの騎士団が彼女を買ったのか、そもそも何故彼女に目をつけていたのか。その理由は、コローナの職業にあった。彼女の職業、それは「魔女」。法国では問答無用で処刑の対象となってしまう、相当珍しい職業。

 

そして、コローナの過去は描かれる。悪漢に捕まった所をライラックにより助け出され契約を結び、それでも何かを探していた。何処か漂うように、自分を生かすものを探して。

 

そんな彼女を救う為。

 

「あらゆる全て、あとは私が請け負いましょう」

 

ライラックは必要な事全てを引き受けると宣言し、フウタという最強の駒の鎖を解き放つ。

 

「だとしても、俺は命を懸けて今日、キミを救う」

 

そしてフウタは。大衆の眼前で処刑されようとしているコローナを救う為。騎士団の手練れ達を仲間と共に吹き飛ばし、彼女の為に、と命を懸けて戦う。

 

そう、ライラックとフウタ。世界に嫌われた職業を持つ二人と同じように、コローナもまた世界に嫌われる職業を持って生まれてしまった者であり。本当の意味で彼女が仲間となり、本格的に世界への反逆が始まる巻なのである。

 

国を巻き込んで始まる一大プロジェクト、そこで始まるのはフウタの力を一番生かせる戦いの舞台。

 

前巻を楽しまれた読者様、やはりファンタジーが好きという読者様は是非読んでみてほしい。きっと満足できるはずである。

 

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