読書感想:Fランク召喚士、ペット扱いで可愛がっていた召喚獣がバハムートに成長したので冒険を辞めて最強の竜騎士になる2

 

前巻感想はこちら↓

読書感想:Fランク召喚士、ペット扱いで可愛がっていた召喚獣がバハムートに成長したので冒険を辞めて最強の竜騎士になる - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

 さて、前巻で相棒であるトカゲのキュックがドラゴンである、というのが判明し山賊の軍団だったりオーガへと変わったロックを召喚獣として仲間に加えたジェイであるが。前巻まで読まれている読者様であればこの作品の方向性はもう把握されているであろう。この作品は、言わばそれぞれの章ごとに一つの依頼をこなす形式であり、その章ごとに登場人物が違う、という事を。

 

 

と、いう訳で今巻もそんな方向性で行くのである。新たな仲間も加え、本格的に運び屋として。様々な場所から頼られる事が増えていくのだ。

 

鉱山で採れた銀やその他鉱石の運搬依頼。依頼先にしばらく滞在する、という形で向かった鉱山街では、偶々依頼が被ったフェリクと遭遇し。彼女も一緒に依頼をこなす中、出会ったのは落盤事故で行方不明となったご主人を待つ忠犬。 そのお願いを叶えようと、鉱山の中に潜って出会ったのは、幻獣に分類されるとんでもない魔物。

 

アルアからの依頼で、古代文明の魔法を求めて向かったのは国の最南の島。現地の人からの情報であったのは、海の神様が宿るとされ、生贄として子供を捧げているという谷。そこに向かい、彼女と共に遭遇したのは古代の魔法使いの置き土産。 今も昔も変わらない、研究者としてのエゴ。ある意味ではかなり迷惑な、その置き土産。

 

 

更に王家から依頼を受け、向かうは第三王女の政略結婚先への輿入れ。その最中、その王女当人から別の依頼を受け、更に政略結婚先での王女の扱いを、王女本人の思いを目にし。彼女の身代わりとならんとしてメイドも纏めて救うため、国を相手に大立ち回りを繰り広げる。

 

「俺たち、いい仕事をしたと思わないか、キュック」

 

それぞれの生き方、それぞれの思い。依頼の中で見つめていくのは、それぞれの人生。そんな幾つもの生き方達と、出会いと別れを繰り返し。ちょっとだけ自分を誇りに、依頼からまた依頼へと向かっていくのである。

 

 

時にのんびり、時に忙しなく。 フェリクがジェイの人気ぶりにやきもきしたり、気が付かない間に新たなフラグを立てたりしながらも。今日も心のままに、依頼へと励んでいく彼ら。そんな彼等の何気ない活躍が、好きだと言う読者様は是非。

 

きっと貴方も満足できるはずである。

 

Fランク召喚士、ペット扱いで可愛がっていた召喚獣がバハムートに成長したので冒険を辞めて最強の竜騎士になる 2 (ダッシュエックス文庫) | ケンノジ, 三弥 カズトモ |本 | 通販 | Amazon