読書感想:底辺領主の勘違い英雄譚1 ~平民に優しくしてたら、いつの間にか国と戦争になっていた件~

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さて、突然ではあるが画面の前の読者の皆様、貴方はモラルとかあると思われるだろうかご自身には。失礼、他意はないので気にしないでいただきたい。この問いはこれから重要になるので。

 

では画面の前の読者の皆様、貴方はこのライトノベルをご存じであろうか。↓

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何故この作品を示したか? それはこの記事で語ろうと思っている作品もこの作品と同じく、道理を蹴っ飛ばして無茶を喉の奥まで強制的に押し込んでくるかのような作品だからである。

 

主人公であるリゼ(表紙中央)は、犯罪者や異教徒達が跋扈し土地すらもやせ細った最悪の領地を継いだ新米領主の青年である。

 

そして彼は稀代の愚者であり、権力と力を持たせてはいけないタイプの馬鹿である。しかし天は、彼に過剰に過ぎる程の回復魔法の力を与えてしまった。それこそが天の間違いである。

 

愚者なりに死にたくない、だからこそ領民にこびへつらう為にその魔法で取捨選択なく治療する。これだけ聞けば、作中で語られている通り禁忌を犯しているかもしれないが美談である。しかし、ここからが問題なのである。

 

チンピラ共にかけた回復魔法は麻薬の如き効果、それを平然と何も気にせずかけていき。

 

生命の創造が可能だと気付くや、隣の領地の名産品を悪気なくコピーし隣の領地を経済崩壊させ。

 

クラーケンを手なずけたかと思えば、無遠慮に元の国へ帰してしまったせいで島国の経済に大打撃を与え。

 

大きなものだけでもこれほどまでに世界に災厄をばらまいている彼。

 

しかし、更に厄介なのがこんな彼に心酔してしまう者達がいるという事である。

 

そも、彼の行いは私達読者から見れば悪なのだが、作品を読んでいただければ分かる通り、事情を抱えたこの領地の者達にとっては正しく救世主の行いなのだ。

 

そして、布教を許された異教徒の教主の少女、アリシア(表紙右)が民を洗脳し扇動し。

 

獣人族最後の王族、イリーナ(表紙左)が武力を纏め鍛え上げる。

 

正にギリギリのところで化学反応が起きてしまった、そう言うしかない頭の悪いヤベーイな状況である。

 

まさに地獄である。

 

※なお、真犯人はコイツである。

 

言ってしまえばこれだけである。しかし、誰もツッコむ人がいない。寧ろ勘違いして変な方向に発展させていく者達ばかりなのが始末に負えない。

 

そう、この作品は混沌と狂気の闇鍋をクスリで味付けしたかのような、ツッコんだら負けと言わんばかりにハイテンションな作品である。故に、このテンションについていける読者様ならきっとお楽しみいただける筈である。

 

どうか恐れず読んでみてほしい。ただし、生きて帰ってこれる保証は出来ないが。

 

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