読書感想:陰キャの僕に罰ゲームで告白してきたはずのギャルが、どう見ても僕にベタ惚れです8

 

 

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読書感想:陰キャの僕に罰ゲームで告白してきたはずのギャルが、どう見ても僕にベタ惚れです7 - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

 さて、不穏の芽が出ても速攻刈り取られるか芽吹かず枯れていくというのがこの作品の趣旨であり、言ってしまえば陽信と七海の愛を阻むものは何もないわけであるが。ここでふと、画面の前の読者の皆様はこう思われた事はないであろうか。よく考えると、陽信って男の子の友達、いないな、と。

 

 

誰とも絡まぬボッチであったが故、そう考えると仕方のない事かもしれないけれど。やはり男子の友達がいないのも確かであり、七海始めギャルな女子達としか友人づきあいがないのも確かであり。その辺りの部分から出てきたちょっとした噂に立ち向かう事になる巻である。

 

「友達ってどうすればできるんでしょうねぇ」

 

委員長である後静さんが、陽信と七海の事情を知り、イメチェンでギャル化して数日。先生から告げられたのは、陽信がハーレムを作っていると言う根も葉もない噂。一先ず職員室の方は先生に対処してもらうとして。一先ず男子の友人を、と思うけれどぼっちな彼には友達の作り方が分からない。

 

そんな中、学校祭の季節も迫ってくる中で、クラスとしての出し物がコスプレ喫茶に決定する中。後静さんの幼馴染であり、現在はケンカ別れ中の見た目不良、根が繊細な弟子屈君が噂に騙されてやってきて。居合わせた後静さんとけんか腰になったのを目撃したことで、その事情を垣間見る。

 

さて、この学校祭こそが噂を払拭させるための鍵である。同じ目標のために努力する事で、クラスとの連帯感を高め。陽信の素顔を知ってもらい。更にはバスケ部主催のカップルコンテストに出場する事で、結果的に学校中に見せつけてやる、という事だ。

 

「俺ともう一度・・・・・・友達になってくれますか?」

 

同じコンテストに出場した弟子屈君と後静さんが、勇気を出してぶつかり合って。既に付き合っているかのごとき距離感で、もう一度友情からリスタートしていって。

 

「これから先の一生をかけて、僕の全力をもって七海を幸せにするよ」

 

その先を、何歩も爆速で進んでいると言うのを示すかのように。告白を通り越してプロポーズな一言を七海に放ち。見守っていた翔一先輩にも思わずあきれ顔でツッコまれるくらいにラブラブを見せつけ。 伝説的なバカップルの座と引き換えに、噂の払しょくに成功し。学校祭を通じて男子の友人を作る、という目標も達成するのである。

 

より甘く、もはや深めすぎて深淵を更新していくほどに。甘さが更に際立っていく今巻。シリーズファンの皆様は是非。きっと貴方も満足できるはずである。

 

陰キャの僕に罰ゲームで告白してきたはずのギャルが、どう見ても僕にベタ惚れです 8 (HJ文庫 ゆ 02-01-08) | 結石, かがちさく |本 | 通販 | Amazon