読書感想:陰キャの僕に罰ゲームで告白してきたはずのギャルが、どう見ても僕にベタ惚れです 6

 

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読書感想:陰キャの僕に罰ゲームで告白してきたはずのギャルが、どう見ても僕にベタ惚れです5 - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

 さて、前巻で誰が送ってきたかも分からない謎の手紙の中で秘密が露呈している、と言う事を知ってしまった陽信と七海の二人であるが。一見関係の危機であるかもしれないがよく考えてみて欲しい。そも、まずこの二人は既にお互いの意図はもう知っている状態である。そして、犯人はまず周りに噂としてばら撒いていない、という所を見るとどうも七海の評判を貶めたい、という訳でもないというのは察せられる。それはどういう事なのか。

 

 

「まぁ、変なことはないと思うけど・・・・・・念のためにね」

 

それ即ち、対処のしようがないと言う事であり、そも真面目に考えると、何処かの場面で通りすがりに聞かれたりしていれば、対処のしようがない。という訳でやるべきは一つ。まずは情報の共有と情報収集、それしか出来ないのである。

 

と、まぁそんな訳で陽信と七海のもはや若夫婦的な恋人関係は特に亀裂が入る事もなく続くのである。ある日は突発的なカラオケデートをしたり、何気なくお弁当を交換したり。更にいちゃいちゃが続く中、夏休みを前に鬼門である期末テストの時期が来る。完全に忘れていた陽信にとっては一大事。それを何とかする為、七海がご褒美をかけて勉強を提案し。気合が入った陽信は、勉強に邁進する事となる。

 

「相談なんですけど、彼氏をその気にさせるにはどうすればいいですかね?」

 

そして何とか期末テストも終わり、そこでちょっとした事件が発生する。気分が盛り上がり過ぎて陽信と七海が危うくそのまま一線を超えそうになるも、親の突発的な介入というアクシデントで中断となり。それでもぎりぎりまで耐えようとしていた陽信へ、七海の方が思いを強めていく。深めていけばその先に当然のようにある、性行為というイベントへと思いが向いていく。

 

だけど簡単に超えるわけにはいかない。勿論超えてしまってもいい、だけど大切にするのなら、きちんと責任を取れるようになるまで待つべきだ。きちんと段階を踏んで、だけど発散も必要で。その気にさせるべく七海が知識を学ぶ中、陽信がケアレスミスで補習を受ける事となる。

 

それでも頑張ったのは変わらない。きちんとご褒美もあって、夏祭りにデートをする事になって。事態の容疑者である標津先輩の属する部活のマネージャーと先輩と、ダブルデートの形を取り夏祭りへ繰り出していく。

 

「誕生日、ずっと一緒にいてほしいな」

 

その途中、七海がつぶやくのは迫っている誕生日に願うもの。それは、二人の関係をさらに一歩進めるかもしれぬもの。そして、事態の黒幕は明らかになる。周回遅れの無知がやってくる。

 

事態の解決もそこそこに盤石の甘さがある今巻。シリーズファンの皆様は是非。

 

きっと貴方も満足できるはずである。