読書感想:妹の迷宮配信を手伝っていた俺が、うっかりSランクモンスター相手に無双した結果がこちらです

 

 

 さて、基本的にダンジョンと言うものはファンタジーの世界の産物である、というのはラノベ読みの皆様ならご存じかもしれないが、最近は現代世界にダンジョンが出現している、というパターンも増えてきている印象が有、現代世界においてダンジョンが現れたら、配信者が探索配信、というパターンも最近王道となってきている印象がある。しかしやはり考えてみると、ダンジョンで配信というのは配信者も、いればであるが撮影者も命がけ、とは言えないだろうか。前にも語った気がするが。

 

 

一度何処かでその辺りのリアルな部分をとことん深堀して、残酷な展開もある作品を読んでみたい次第であるが。 この作品においては、やはり命の心配はない。何故ならば、主人公である迅(表紙中央)が最強だからである。

 

ダンジョンが当たり前のように存在し、ダンジョン配信と言うのが当たり前になったとある現代世界。迷宮爆発、と呼ばれる言い換えるならスタンピードのような現象が時々起きるこの世界で。その迷宮爆発で両親を亡くし、妹である麻耶(表紙左から二人目)が配信者として活躍し、迅は麻耶の一番の推しとして推し生活を満喫する為、時々は冒険者として稼ぎながらもニート生活を、麻耶の手伝いをしつつ満喫していた。

 

「んじゃちょっと行ってくるから」

 

そんなある日、ダンジョン内で転移トラップを踏んでしまった事で、麻耶が黒竜に襲われる事となり。もはやこれまで、かと思いきや麻耶に手を出されてキレた迅が圧倒的な力で黒竜をあっという間にしばき倒し。その様子が麻耶の配信に映っていた事で、迅は一躍有名となる。

 

「これを見たら、マヤチャンネルの登録よろしく」

 

麻耶と同じ事務所に所属する事となり、彼もまた配信者としてデビューする事となり。無属性魔法しか使えぬ、その筈だが絶え間なき努力で鍛え上げた実力で無双配信を繰り広げ。だが、迅にとって自分への注目はどうだっていい事、一番重要なのは妹の麻耶、正にお兄ちゃんの鑑である。

 

何処までも自由に無軌道に突き進む中、麻耶の事務所での同期、流花(表紙左端)のピンチを救って意識されたり。冒険者学園にも通う配信者、凛音(表紙右)の指導をしてあげて、意外と理詰めな教え方で実力を伸ばし、その縁で冒険者学園でも一時的に指導をする事となったり。

 

「麻耶がいたから、今の俺はあるんだ」

 

その場、巻き起こる迷宮爆発。正に絶体絶命、だけど迅にかかれば即解決。普通に見ればどう見ても多大な働きであるそれを誇る事もなく。妹である麻耶を推し続けるのだ、今日も変わらずに。世界一可愛い、大切な妹を。

 

シスコンの鑑な兄の圧倒的無双が高揚感と爽快感を出しているこの作品。すっきりと熱くなれる作品を読みたい読者様は是非。きっと貴方も満足できるはずである。

 

Amazon.co.jp: 妹の迷宮配信を手伝っていた俺が、うっかりSランクモンスター相手に無双した結果がこちらです (角川スニーカー文庫) : 木嶋 隆太, motto: 本