読書感想:バズれアリス2 【追放聖女】応援(いいね)や祈り(スパチャ)が力になるので動画配信やってみます!【異世界⇒日本】

 

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読書感想:バズれアリス 1 【追放聖女】応援(いいね)や祈り(スパチャ)が力になるので動画配信やってみます!【異世界⇒日本】 - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

 さて、前巻で誠という愛する相手兼強力なプロデューサーを得て、人とのつながりをバズりという形で力に変える術を手に入れたこの作品の主人公、アリス。「幽神霊廟」を己が本拠地に見定めた彼女であるが、さてここで一つ忘れてはいけない。アリスの今いる世界の外は、絶賛大変なことになっていると言う事を。

 

 

魔王が倒された後の利権争い、そしてアリスの追放。そしてアリスを心配する者は確かに一人いる。それは「地」の聖女、セリーヌ(表紙)。アリスとは親友同士である彼女が、彼女が生きていると知って当然会いに来ない訳もなく。

 

「私は、動画配信で生きていくと決めたのです」

 

しかし、アリスは既に地球における動画配信で生きていく、という事を決めており。一先ずどうしたものか、という話し合いの中、誠はセリーヌにも動画配信を手伝ってもらえないか、という事を提案し。彼女にも提案し、一先ず誠が信用に足る存在であるか、を試す事となり。スプリガンガーゴイルたちが準備していた異世界の人形、ゴーレムのようなものに術式で魂を写し。異世界料理人配信者「シェフ・ラビット」として。異世界で料理配信をしつつ、セリーヌとのダンジョン攻略対決の為に、準備する事となる。

 

当然、セリーヌは強敵である。そも、魔力と言う絶対条件が違うし、アリスを見習い配信を始めた彼女もまた、あっという間に人気になって。こちらは不慣れな体、というディスアドバンテージがありつつ、どうすればいいのか、という事を模索していく。

 

その先に始まるのは、セリーヌとの対決。立ち塞がる巨大クリーチャー、更にはアリスを模した人形。更には本気を出したランダまで。突発的にセリーヌとコンビを組みつつ、人形の身体で痛みを伴って殺されても、その目に希望を灯し、諦めずに。そして勝利条件はランダを倒す事ではなく、ダンジョンを突破すると言う事。その為の鍵となるのは、誠の異世界だから、日本だからこその知恵。

 

「待ってるよ。絶対に、ずっと」

 

その先に見つける、新たな夢。同じ世界に一時的にいることは出来ても、本当に触れあう事は未だ出来ないから。だからこそ、全部叶えていつかは貴方の傍に。その願いの為、この幽神霊廟を攻略して見せると言う、思いをアリスは新たにするのである。

 

しかし、まだまだ状況は予断を許さぬ。ランダにより示された、ディオーネもまた強くなると言う可能性。日本でとある者の胸に浮かぶ小さな疑問。いつか、きっと来るのだろう。全ての説明をしなければいけぬ日が。

 

更に世界が広がり面白さを増していく今巻。前巻を楽しまれた読者様は是非。

 

きっと貴方も満足できるはずである。

 

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