読書感想:恋愛相談役の親友♀に、告白されたことを伝えたら2

 

前巻感想はこちら↓

読書感想:恋愛相談役の親友♀に、告白されたことを伝えたら - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

 さて、前巻で彰吾と真優、梓とゆいなの彼を巡る関係は幕を開けた訳であるが。前巻でも話した通り、真優の強みは彼女だけ同じ学校、という事である。当然、梓とゆいなにとっては焦りの原因となるのは明白であろう。そんな彼女達が真優という強力なライバルを認識したのなら。動き出さないわけがないのである。

 

 

 

「ちゃんとみんなに紹介したいんだ」

 

折しも、彰吾によって真優の事を紹介したいと梓とゆいなへの面通しの機会が設けられ。仲良くなるためにお茶会をする事になり、女子三人集まれば姦しいと言わんばかりにお茶会は幕を開ける。

 

「私、彰吾のことをもっと知りたいの」

 

三人でお互いの強みを探り合ったり、ゲームをして盛り上がったり。やがて三人、彰吾のことが好きと言う共通点があるからか仲良くなって。気が付けば親友同士の様に仲良くなる。

 

そんな中、真優が彰吾と同じバイト先でバイトする事になったり。梓が風邪を引いて彰吾に接近する事となったり。真優が風邪を引いて彰吾に看病されて、ゆいなが風邪を引いた彰吾を看病したり。

 

「・・・・・・私の人生を変えてくれた人だからかな」

 

何気ない日々の中で見えてくるのは、それぞれの思い。梓の負けたくないと言う思い、ゆいなの譲りたくないと言う思い、そして真優の、彰吾とのかかわりがあって自分だけが覚えている過去から繋がる、あの日から今も続いている自分の気持ち。

 

「私に彰吾の一日を独占させて」

 

「―――あなたの大切な時間を私と共有してください」

 

そんな思いを知ってか知らずか。真優の姉である千聖が彰吾にちょっかいをかけたり、バイトの後輩である乃華が彰吾を試すようにおちょくりつつ、真優の事も気にかけたり。意外なアシストを受けて梓が一歩踏み出す中。揺れる思いを抱えて、真優もまた、彼女と会えぬ事で何故か心揺れる彰吾に、自分の思いを伝える為の一歩を踏み出していく。

 

そう、まさにきっとここから、始まる。事ここに至ってこここそがスタートライン。それぞれの思いが一列に並んで、それぞれに抱えている思い出がその背を支えて。彼の心に一直線と言わんばかりに、駆け出していく。前巻と併せて今巻が本当の始まり、ラブコメとしての始動となるのである。

 

色々なものが揃って、全てが並んで。ここから動き出していく今巻。前巻を楽しまれた読者様は是非。

 

きっと貴方も満足できるはずである。

 

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