読書感想:隣のクラスの美少女と甘々学園生活を送っていますが告白相手を間違えたなんていまさら言えません2

 

前巻感想はこちら↓

読書感想:隣のクラスの美少女と甘々学園生活を送っていますが告白相手を間違えたなんていまさら言えません - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

 さて、前巻で光太郎と間違えて告白して結ばれた花恋、そして本来告白したかった相手である深雪の、周囲の勘違いやら暴走でどんどん混迷の方向に突き進んでいく三角関係が始まってしまったこの作品であるが、今巻はどんな方向へ行くのだろうか。 その答えは簡単、今巻は前巻の方向性をそのままグレードアップさせた方向で進んでいくのである。

 

 

「これ、冗談じゃなかったらやべーぞ」

 

深雪の光太郎信者である素の一面をジロウが察し始めて、花恋と光太郎の恋人関係の真実がバレたらヤバいと冷や汗を掻き始める中。花恋と光太郎の同棲が失言からバレそうになったりしつつも迫ってくるのは、花恋が主演を務めるドラマの初めての撮影。しかし、そこで面倒な事態が巻き起ころうとしていた。

 

「まぁ可哀想とも思わないけどな」

 

「というわけでさ、新人ADと間違えられて大変だったんだよ」

 

その呼び水となるのは、脇役を務める子役からの叩き上げ、「個性派」俳優の千春(表紙右奥)。事務所の社長の方針によるスキャンダル探りの密偵の仕事をいつも通り始めるが、その行動を本人の知らぬうちに阻んでいくのが勿論我らが主人公、光太郎である。現場の勘違いでADとして働くことになってしまい、当然彼が一緒にいれば花恋のやる気は爆上がりであり。とりあえず弱みを探ろうとするも、何故か色々裏目に出てしまい、それどころか皆で泊った旅館で、アメニティを切っ掛けに花恋の貧乏エピソードを知ってしまい。果たしてこれで本当に正しいのか、と心が揺れ始めていく。

 

「千春さんは信頼できるからです」

 

そんな自分を、光太郎は信じてくれて。無邪気で真っ直ぐなその信頼が、汚れっちまったその心に突き刺さって。

 

 

「あと、今日まで声をかけてあげられず、すまなかった」

 

 

更には自分が貶めた相手との再会、自分を恨んでなどおらず、それどころか気にかけてくれていたというのが心の鎖を解いて。業を煮やした社長の直接的な嫌がらせが始まる中。光太郎が今まで築き上げてきた人脈、級友達、更には千春も協力し乗り越える体制が出来て。 決着をつける為花恋と共に、黒幕と直接対決をするのである。

 

「一生懸命な人を守るためなら実家の力を使うのに負い目はありません」

 

許せないのは邪魔する事、阻んでくる事。それを叩きのめすのなら、あまり使いたくない実家の力を使うのにためらいも容赦もなし。 きっちりと男を見せ、撮影を成功に導く光太郎。しかし彼は知らない。彼の選択が、また面倒事を引き起こそうとしている事を。

 

前巻より更に増して面白くなる今巻。前巻を楽しまれた読者様は是非。

 

きっと貴方も満足できるはずである。

 

Amazon.co.jp: 隣のクラスの美少女と甘々学園生活を送っていますが告白相手を間違えたなんていまさら言えません2 (GA文庫) : サトウとシオ, たん旦: 本