読書感想:聖剣学院の魔剣使い14

 

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読書感想:聖剣学院の魔剣使い13 - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

さて、リーセリアの中に眠る女神、ロゼリアの魂の覚醒、そしてレオニスに宿った聖剣の真の覚醒、というイベントがあった前巻であるが。シリーズ読者の皆様は、レオニスにとってロゼリアはずっと追い求めていた相手である、というのはご存じであろう。 そして、これも言うまでもないがロゼリアは全ての鍵を握る存在であり、全ての始まりともなった存在である。

 

 

そんな彼女とやっと叶った再会、では彼女から何か明かされる事はあるのか、というと。勿論様々な事を教えてくれる。この世界の秘密、ヴォイドの秘密、そしてレオニスの転生の真実。 今まで触れられなかった様々な事情が明かされるのが今巻である。

 

「君と彼女が出会う因果の糸は、1000年の時を超えて、紡がれていたんだ」

 

「不死者の魔王」の方のレオニスを討伐した事で次元城が崩壊、レオニスとリーセリアは「桜蘭」の辺境に飛ばされてしまい。魂が一時的に実態を持ったロゼリアから「封罪の魔杖」をまた託され。 程なくし戦闘音に駆け付けてみれば、そこにあったのは子供達と守護者である「鬼神様」の住まう隠れ里。鬼神様の正体であった「放浪の魔王」、ゾール・ヴァディスと旧交を温め。そんな中、再び現れたロゼリアはレオニスとリーセリアに全てを明かしてくれる。

 

彼女達「光の神々」は何処から来たのか、神々が犯した過ちの象徴が「虚無」であるという事。「光の神々」達も「虚無」の侵食を受け、「魔王戦争」とはロゼリアと「虚無」の代理戦争であったと言う事。そして、この世界が二つに分かれた原因も。

 

程なくしてレギーナやエルフィーネ達も合流、身の内に封印されていた冥府の女王を解放されてしまったシャーリも秘密裡に合流、少しだけ穏やかな時間が流れる中。最後の謎、何故レオニスが2人に分かれたのか、という秘密も明かされた。

 

 

だけど、時間はどうも待ってくれないらしい。「虚無世界」のヴォイドの親玉、神が覚醒を始め帝都へ向けて大侵攻が巻き起こり。帝都へ急ぐレギーナ達小隊組、レオニスとリーセリアは分かれ、レオニスは魔将軍に格上げしたリーセリアに軍団を任せ、自身は親玉を倒すために飛び立っていく。

 

「これが本来の俺の魔力か!」

 

その身に戻ってくるのはもう一人の自分を倒した事で解放された、本来の魔力。本当の力と魔剣という武器を取り戻し。頼れる魔王達と共に、決戦へと飛び込んでいくのだ。

 

最終決戦の予感が漂い始める今巻、シリーズファンの皆様は是非。

 

きっと貴方も満足できるはずである。

 

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