読書感想:聖剣学院の魔剣使い13

 

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読書感想:聖剣学院の魔剣使い12 - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

 さて、前巻から続く正念場、いよいよそれぞれの場所での激突が始まる訳であるが、画面の前の読者の皆様もそろそろお察しであろう。女神こと、ロゼリアに関する事柄もだいぶ進行しているという事を。目覚めが近づいているであろう中、その存在も戦いの行方に絡んでいくのが今巻なのである。

 

 

 

「―――ほう、なかなか壮観ではないか」

 

次元城へと突撃をかましたレオニス、ヴェイラ、リヴァイズの三名。 空中戦に出撃するヴェイラが勢い余って魔王戦艦をぶっ壊したり、レオニスの配下も壊滅させたりと言う一幕もありながら、彼等は魔王城に現れた超弩級のヴォイド達と対峙し。その裏、地上では脱出ルートが塞がれた事で、別の脱出ルートを模索するリーセリアと、咲耶。しかしネファケスの奇襲により咲耶と引き離され、単独でリーセリアはネファケスと相対する事となる。

 

リーセリアと別れた咲耶もまた、多数のヴォイドに襲われる中で自我を取り戻した刹羅と共闘し、彼女と最後の別れを交わす。その最中、リーセリアの暗殺技を受けたネファケスは真の姿を現し、容赦なくリーセリアは追い詰められてしまう。

 

「まさか、こんなタイミングで目覚めるとはね」

 

「すぐに分かるよ。大丈夫、君と彼の絆は、誰よりも強い」

 

 

しかし、そこに現れるのは予想外の援軍。リーセリアの中でずっと眠っていたロゼリアが目覚め、ネファケスを退けた後、リーセリアは彼女の手によりある場所へ送られる。それは何処かと言うと、千年前の世界。全ての始まりとなった時代、そこで待っているのは、まだ勇者となる前の七歳のレオニスであったのだ。

 

現代に残ったロゼリアは、リーセリアが既に不死者であった為にその魂は拒絶され、彼女の肉体から弾かれ。精神体のような状態となったロゼリアはエルフィーネと接触し、彼女が記憶を取り戻す手助けをする。

 

現代の戦場、そこに現れるのは怪獣が如き巨大な敵。全員一丸となって挑み、エルフィーネも新たな力を発揮する中。千年前の世界でその当時の時代のレオニスの面倒を見るリーセリアは、魔王の襲撃を受け。その最中、自分を庇い瀕死の重傷を負ったレオニスを救うため、期せずして重要な役割を果たす事となる。

 

「使い方は、君の魂が知ってるはずよ」

 

それは、彼の勇者としての目覚め、彼の聖剣の目覚め。現代においては銃と言う形で顕現した聖剣の、本当の姿が過去で目覚め。それは現代で、「不死者の魔王」と戦い追い込まれたレオニスへと届き。状況を逆転させる一手を目覚めさせるのだ。

 

 

より熱く、一つの見せ場が繰り広げられ、さらに盛り上がっていく今巻。シリーズファンの皆様は是非。

 

きっと貴方も満足できるはずである。

 

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