読書感想:氷結令嬢さまをフォローしたら、メチャメチャ溺愛されてしまった件2

 

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読書感想:氷結令嬢さまをフォローしたら、メチャメチャ溺愛されてしまった件 - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

 さて、前巻で無事に恋人同士になることに成功した身分差カップル、グレイとアリシアであるが。そもそも恋人同士になれた、というだけで終わりではない。貴族の恋、というのは基本婚約、更にはその先まで想定しなければいけない訳で。その先のステップはまだ残っているので、まだまだ乗り越えなければいけない壁、というのは存在しているのである。

 

 

その壁の一つ、というかまずは立ち塞がってくるのはアリシアの友人(一方的な)な令嬢、マイン(表紙右)。アリシアのことが好きで好きで仕方がなく、その愛情表現がヤンデレな令嬢である。

 

「グレイ・・・・・・説明しなくても、貴方なら分かるわよね?」

 

しかしマインが語る出会いのエピソードは、彼女視点からこれでもかと美化されたものであり。グレイが氷結令嬢時代の彼女の感覚を元に、本当のエピソードを推測し。一先ずの邂逅は終わるも、停学処分も終わり登校できるようになった学院でとんでもない事態が待っている。

 

アリシアの、問題児を集めたクラスへの配置換え。しかしそのクラスにはマインが待っていて、更には掃除と言う名目でクラスの他の生徒達を追いやってしまっていて。このままではクラス廃止、そうなってしまえばアリシアの留年、または退学、更には二人の別れに繋がってしまう。きちんと三年で卒業すれば婚約を認める、という条件を引き出し。アリシアの父親の既知の相手である理事長の定めた期限の間に、クラスを存続させる為に動く事となる。

 

しかし、他の生徒をクラスに引き込むと言う勧誘活動はうまくいかず、あっという間に禁止されてしまい。ならば生徒を復活させる、という方向でそれぞれ学院に来ていない生徒達に来てもらう事を目指し、それぞれ手分けする事となり。実は人気小説家、しかし今はスランプ中な級友、ココネットの元を訪ねて。モデルとして甘々なデートをして、ココネットを尊死させちゃったりして。何とか道筋は立ったかと思った途端、また面倒事が待っている。

 

それはマインが自主退学すると言い始めた、というもの。唐突に湧いてきた窮地、説得のチャンスは一回限り。どうしたものか、と思い考える中。そもそもマインは何故、畏れられるような事をしたのか、という根底に触れていく事となる。

 

そこにあったのは、確かな大好きという気持ち。彼女は只、誤解されてしまっていたと言う事実。

 

「ですが、こんな揉め事は二度と起きません」

 

その誤解は、アリシアが氷結令嬢だったから。だけど今はもう違う。その本心を言葉に変換できるグレイがいるから。通して向かい合って仲直りし。しかしその先、また試練が待っているのである。

 

可愛い甘々、成長の温かさが更に深まる今巻。前巻を楽しまれた読者様は是非。

 

きっと貴方も満足できるはずである。

 

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