読書感想:放課後はケンカ最強のギャルに連れこまれる生活2 彼女たちに好かれて、僕も最強に!?

 

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読書感想:放課後はケンカ最強のギャルに連れこまれる生活  彼女たちに好かれて、僕も最強に!? - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

 さて、前巻で夏凛を見事に助け、自分にとってのトラウマな相手も見事に片付けたこの作品の主人公、史季であるが。その戦果が何を生むのか、察しのいい画面の前の読者の皆様はもうお気づきであろう。喧嘩の実力こそが序列なこの学校において、史季が行ったのは大物喰いに他ならず。そのような観点から見て、どう考えても彼は注目株になるのは確定であると言う事を。

 

 

 

「で、早速絡まれたってわけか」

 

一目置かれるのと同じくらいに、彼を倒して名をあげようと言う気概を持つ者も多く。喧嘩を売られる事も増え始める中、史季に対して次に授けられる策は、初見殺しと対凶器の対策。それもまぁ当然の事であるかもしれない。ケンカというのは本来、ルール無用。お互いステゴロであるとも限らないのだから。

 

そんな指導の中、ラッキースケベが発生したり。快気祝いでカラオケに行ったら、もっと大変なことになってしまったりしつつも。勉強の指導と、喧嘩レッスンに励む史季。そんな彼の元に近づいてくる不良が一人。四大派閥の一つ、鬼頭派のボスを務め、将来的には弟である蒼絃に派閥を継がせたいと考えている、朱久理である。彼女達の派閥が取り仕切る「一年最強決定戦」へ、絡んでくる不良たちからの保護と引き換えに賞金首としての参加を要請され。仲間達に迷惑をかける訳にもいかぬと引き受けるが、そこで知るのは春乃がこの戦いにエントリーしている、ということ。

 

ケンカの一つも出来ぬ程に不器用な彼女が、何故エントリーしているのか? それはひとえに、復讐を目的として参加している友人、美久を止める為。だが、そもそも喧嘩の場においてただ飛び込んでもやられるだけであり、しかも鍛えるには時間が足りなすぎる。やむを得ず逃避と隠ぺい中心の、生き残り探索するだけのスキルを教え込み。史季は賞金首として駆け回りながら、春乃達を助けるべく奔走する。

 

「受けて立つなんて偉そうなことを言うつもりはないけど、僕のできるかぎりで君を迎え撃たせてもらうよ、鬼頭くん」

 

「それでこそだよ」

 

しかし、その行動は最強決定戦を尻すぼみさせるものであり、棚ぼた的な面もあり最強の座を手に入れた蒼絃と史季は、スペシャルマッチとして激突する事となる。そこにあるのは交わした約束を守ると言う矜持。不良にとって、大切なものの一つ。

 

己の全力を賭してぶつかり合って。その先に掴むのは成果。しかし、その対価として。今度は小悪魔が史季に目を付ける。

 

更なる不良も出てくる中、更に熱さ高まる今巻。前巻を楽しまれた読者様は是非。

 

きっと貴方も満足できるはずである。