前巻感想はこちら↓
読書感想：【新装版】自動販売機に生まれ変わった俺は迷宮を彷徨う２ - 読樹庵 (hatenablog.com)
さて、アニメも大好評のうちに放送終了しアニメ二期も正式決定、と今勢いに乗っているこの作品。新装版三巻となる今巻はいよいよ旧版の刊行数に追いつく巻であり、何が起きるかと言うと。迷宮攻略もそう簡単にはいかない、と想定外の事態が発生していくのが巻なのである。
前巻、迷路階層の主の討伐も終了し、実家である清流の湖階層へ帰るだけ。その前にハッコンが撮影した迷路階層の正確な地図をきちんと図面に起こすべく、一旦迷路階層に逗留する事となり。一部メンバーが別行動をとる事となる中、一先ず迷路階層で商売する事となったハッコンを、今巻でも様々なイベントが待っている。
孤高と言われ尊敬されているも、実はコミュ障なだけだったイケメン冒険者、ミシュエルと関わることになったり。生理が来たラッミスの下着を洗うべく、洗濯機に変身してみたり。ミシュエルを狙う謎の刺客と一戦交えることになったかと思えば、やっと戻った実家の階層では何故かハッコンの偽物が発生していたり。
大食い大会で優勝したシュイに一日自由にできる権利を握られたかと思えば、孤児院の子供達と触れ合う事となったり。何だかんだほのぼのしつつ、だがここからが本番である。
次に遠征する事になるのは、亡者の嘆き階層。そこに待っているのは幾多の魔法を使う死霊王。さて階層名とボスの名前からもうお察しであると思うが、この階層、要はゾンビやらゴーストの巣窟である、苦手な人は苦手な魔物ばかりの階層である。そして実は、ラッミスが相当ホラーが苦手な超ビビりなタイプだったのだ。
しかし、ハッコン抜きではすでに遠征は成り立たず、その運搬役としてラッミスは必要不可欠であり。ホラー耐性に関しては現地で訓練する事とし、遠征が幕を開ける。
特定の場所にいる訳ではない、いわば徘徊型のボスである死霊王、当然探す手間もかかる。その間にもラッミスが何とか耐性を得る為にトレーニングしつつ。幾多の魔法を使う死霊王への対策として、ハッコンの結界を起点に据えた作戦が決行される。
「お前は命の恩人だ、本当に感謝してる」
だがしかし。そこに想定外の絶対強者が乱入してくる。死霊王の上の存在、冥府の王。魔王の国の上から二番目の地位の実力者。死霊王が比較にもならない圧倒的な魔力に一同があっという間に瓦解の危機となり。一縷の望みをかけ、ハッコンが溜めたポイントを使って念動力と器用さアップ、更にＡＥＤを使って瀕死の者を蘇生し。全員で何とか脱出に成功する。
しかし、忘れてはいけぬ。冥府の王はまだそこにいるという事。階層主なんて比較にもならぬ脅威がそこにいると言う事。だが突破しなければならぬ。しかし高い知性も持っている敵相手に、ハッコンが出来る事は何だろうか。
ここからが本番と言わんばかりに、大きな脅威が立ち塞がる今巻。シリーズファンの皆様は是非。
きっと貴方も満足できるはずである。
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