読書感想:VTuberなんだが配信切り忘れたら伝説になってた7

 

前巻感想はこちら↓

読書感想:VTuberなんだが配信切り忘れたら伝説になってた6 - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

 さて、この作品がアニメ化するというのは前巻の感想で触れた次第であるが、ふと考えるとこの作品、1クールと想定して何処までアニメ化するのだろうか。やはり切りよく前巻までであろうか。そこまでいくには大分詰め込まねばいけない気もするが。という訳で前巻が第一部の完結巻として、淡雪の家族のお話も語られるちょっとシリアスであった前巻。そのシリアスから一気にいつもの空気に巻き戻す、いつもの日常に新たな仲間が加わる巻である。

 

 

 

新たな仲間、それは誰か。それは新たな後輩たち、ライブオン五期生。有素やエーライたちもいよいよ先輩となり、また一つライブオンが大きくなる。

 

・・・・・・訳であるが、画面の前の読者の皆様、そろそろライブオンの中身はお察しであろう。性癖の魑魅魍魎、正に伏魔殿的なこの会社に加わるのが普通のライバーである訳ではない事を。新人と書いて、新人類とでも読むのか。新たな仲間として、一月ごとに一人ずつ加わっていく五期生は、これまた曲者揃いだったのだ。

 

お嬢様学校の生徒会長であり、クリーンなものが大好き。しかしその内実は妄想力豊かなむっつりスケベ、匡(表紙左)。記憶喪失、という設定をなかなか貫けず、いつも無軌道な天然、ダガー。そして愛を教える宇宙人の教師であり、本人は無機物同士の絡みに愛を見出すと言う、業が深すぎる性癖を持つチュリリ。

 

「じゃあ問題ないよね?」 「敵だよね?」

 

そんな個性的な面々との絡みが、普通で済むわけがない。晴と淡雪に匡が勝負を挑んだら、晴とシュワちゃんが引っ掻き回し過ぎて匡が涙目になったり。

 

 

ダガーに誘われ、還と一緒に狩りゲームをプレイする事になったら、ダガーの天然さと素直さに思わず萌えてしまったり。

 

 

チュリリの授業を光とシオンと共に受ける事となったら、分からなさすぎる業の深い愛の世界を目撃し、敗北を認めて土下座する事になったり。

 

正に先輩たちにも劣らぬ、変態性と性癖のごった煮のような新人たち。そんな彼女達は、淡雪を始めとする先輩たちに迎えられて揉まれて愛されて。するりと受け入れられ馴染んでいく事となる。

 

「「「ライブオンに新しい旋風を巻き起こす!!!」」」

 

 彼女達は確かに、ライブオンに新しい風を運んでくる。そして彼女達も加わり、またカオスと楽しさは加速していくのである。

 

第二部開始と同時に、一気にアクセルをかけてぶっ飛ばしていく今巻。シリーズファンの皆様は是非。

 

きっと貴方も満足できるはずである。

 

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