読書感想:エロゲ転生 運命に抗う金豚貴族の奮闘記4

 

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読書感想:エロゲ転生 運命に抗う金豚貴族の奮闘記3 - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

 さて、領地も手に入れ転移魔法を復活させると言う大きな成果もあげ。豚から獅子へ変わりつつある我らが主人公、レオルド。もはや豚、などとは呼べぬがそれを知るのはごく僅か。ならば示す時が来る。その時が来るのが今巻であり、レオルドの生まれ変わった雄姿が世間にお披露目されるのが今巻なのだ。

 

 

ではその踏み台となる相手は誰が望ましいのか、というと残酷になるかもしれない。だがしかし、運命はどうやら彼にとって最上の舞台を用意してくれるらしい。その相手となるのはジークフリート。二年前、見上げるばかりであった相手と再びぶつかり合うのが今巻なのである。

 

「歩みを止める賢者よりも常に新しいものを求め、無茶無謀を繰り返す愚者がいい」

 

前巻に引き続き王都にて進める人材探索。何故かシルヴィアもついてくる中、混ぜるな危険を平気で行う元貴族の研究者、ルドルフをスカウトし、更には彼の紹介により一撃特化型の魔術師であるハンナもスカウトし。曲者だけど有用な人材の確保に成功し、ひょんな事からシルヴィアにプレゼントを贈らねばならなくなり奔走したり、という一幕もあったりする中。「運命48」の中にもあったイベント、「闘技大会」の季節が巡ってくる。

 

レオルドにとってはどう転んでも美味しいイベント、だが過去の決闘でジークフリートと交わした約定により、彼が出場するならば出場することは出来ず。シルヴィアを通じ交渉を持ち掛けた所、ジークフリートの側に居るレオルドの元婚約者、クラリスの意向もあり出場する方向へと話は進む。

 

「・・・・・・少しはやるかと思ったが、所詮はその程度であったか」

 

 騎士団長たるベイナートとの試合を紙一重で乗り切り、挑むジークフリートとの試合。彼のかつてを知る者達が驚愕する程の進化を遂げたレオルドの全力に、ジークフリートの力は届く事もなく。希望を捨てぬ英雄の資質を見せれど、奇跡など起きる訳もなく。大したダメージもなく、レオルドは王国最強たるリヒターとの試合に臨む。

 

「もう二度と、私のような被害者を出さないと誓ってください」

 

その前に、決着を付けねばならぬ事がある。レオルドの活躍と比例するかのように罵声を一族丸ごと浴びせられてきたクラリスの怒りを受け止め、傷として飲み込み。最強であるリヒターとの試合は、イチかバチかの雷魔法の新たな使い方で一矢報いる事には成功するも、結果的に負けと終わる。

 

そして、それは確実に世界を変える。ジークフリートが挙げる筈だった功績を纏めて奪ってしまい、彼のルートを歪めてしまい。その先に始まるのはゲームでの大型イベントである帝国との戦争だ。

 

(・・・・・・出来る限りのことはした。後は、いつも通りだ)

 

本来ならば戦争を終わらせる役目を担うジークフリートの任務である、皇帝の元への潜入。それを命じられジークフリートを同行者として求め、始まっていくのである。ゲームの流れが当てにならない、彼等の手に行方が左右される戦争が。

 

更に運命が流転し、大きな流れが本格的に始まる今巻。シリーズファンの皆様は是非。

 

きっと貴方も満足できるはずである。

 

エロゲ転生 運命に抗う金豚貴族の奮闘記 4 (オーバーラップ文庫) | 名無しの権兵衛, 星夕 |本 | 通販 | Amazon