読書感想:役立たずと言われ勇者パーティを追放された俺、最強スキル《弱点看破》が覚醒しました2 追放者たちの寄せ集めから始まる「楽しい敗者復活物語」

 

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読書感想:役立たずと言われ勇者パーティを追放された俺、最強スキル《弱点看破》が覚醒しました1 追放者たちの寄せ集めから始まる「楽しい敗者復活物語」 - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

 さて、前巻で人間と魔族の共存を目指し辺境の村を舞台に活動を始めたウィッシュ達であるが、前巻を読まれた皆様は前巻で振りまかれた伏線についてはご存じであろう。スローライフ、と行きたいところだがどうやらスローライフに興じている余裕もこれからはなくなってくるのかもしれない。そんな事実が示されるのが今巻である。

 

 

日々を過ごす中、ミルフィナのパワーアップによりウィッシュの能力も強化され。無機物等も鑑定できるようになったというちょっとだけれど大きな変化を迎え。その力を以て断熱材を鑑定してみれば、表示されたのは「ブラックロア」という謎の素材。

 

 一先ずは他の素材から調達する事にし、まずはかつての拠点であるアストリオンで素材調達に励み。その最中、リリウムが思い出した事。それは「ブラックロア」は魔界の素材であると言う事。

 

そうと決まれば放置は出来ぬ、魔界へ潜入し、辺境の村で奇病に悩まされる者達と向き合い。その途中、リリウムやウィッシュに接近してくる影が一つ。

 

その名はルゥミィ(表紙右)。かつてリリウムを追放した魔族であり、今、魔界の軍の中で揺れる者。初邂逅の際に攻撃を仕掛け、ウィッシュの力であっけなく撃退され。彼等を脅威と認め、その力を監視すると言う目的で下手な尾行を彼等に仕掛けていく彼女。

 

 バレているけれど敵意もないから放置され、気付かれているとも知らず監視を続け。その中で彼女は目撃していく。ウィッシュ達の集団としてのあり方、そして滅ぼすべき存在として教えられてきた人間がどういう存在であるのか、という事を。

 

確かに人間と魔族は憎み合い、殺し合う。だがそれが全てではない。殺し合わずに済む人だっているし、全員が全員、悪いわけではない。自分とは違い自由に生きる人間達、その生き方の輝きがルゥミィの心を惑わせていく。

 

だからこそ、魔王軍の襲撃の中、勝手に体は動く。友達になった人間を守る為、魔族の攻撃に身を挺して受け止める。

 

「それがルゥミィの思ったことなら、俺は喜んで協力するぞ!」

 

迎えてしまった最悪の結果、それを覆すのは今まで目覚めていなかったノアの力。その力により復活したルゥミィは魔王軍を内から改革する為に戻り、ウィッシュは新たな仲間を手に入れる。

 

だが、事態には一手遅かったのかもしれない。魔界で現れた最悪の存在が人間殲滅を冷徹に宣言する。果たして、彼等のスローライフは守られるのか。

 

前巻を楽しまれた読者様は是非。

 

きっと貴方も満足できるはずである。

 

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