読書感想:ブレイドスキル・オンライン4 ~ゴミ職業で最弱武器でクソステータスの俺、いつのまにか『ラスボス』に成り上がります!~

 

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読書感想:ブレイドスキル・オンライン3 ~ゴミ職業で最弱武器でクソステータスの俺、いつのまにか『ラスボス』に成り上がります!~ - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

 さて、前巻の最後で別のゲームのトッププレイヤーが刺客として襲い来る、という運営の苦労が伺えるようなイベントが襲いかかってきて、かつてない程に苦戦し、かろうじて痛み分け的な勝ちに持ち込めた我らが魔王、ユーリであるが、彼がこのまま止まっている、訳もない。名実ともにゲームの顔、トッププレイヤーの一人であり、そうではなくとも生粋の戦闘狂の彼が立ち止まる訳もなく。刺客共に一泡吹かせるべく、準備を進めていく中。いきなり最大規模のイベントが巻き起こるのが今巻なのである。・・・運営の愉快な面々の悲鳴が聞こえる気がしないでもないが。

 

 

リベンジの為にはどうすべきか。あまり暴れすぎるとまた弱体化を食らってしまう、果たして何処に成長する要素が残っているのか。その答えはすぐ側にあった。このゲーム内ではNPCから技を指導してもらう事が可能だったのである。

 

「本気で俺の敵になってくれて。アンタの情け容赦のなさが、俺はめちゃくちゃ嬉しいぜっ!」

 

しかし普通に考えると、ユーリのようなNPCから無条件で避けられるような者が教えを請うなど出来るのか。だがこれもまた彼の幸運が為せる縁か。偶々指示した弓系のアーツを持つNPCの、普通では考えられぬ条件を彼は満たしてしまい。隠されていた狂暴性を解き放つ代わりに、全ての技を身に着ける事が出来たのである。

 

掴んでしまえばあっという間、様々な師匠系NPCの元を訪れ問答無用で決闘を挑み更にはプレゼント攻撃で強引に口説き落とし。新たな装備を纏い刺客プレイヤーを殺す力を得たユーリは、他の一般プレイヤーを育てながらも自身も戦いを満喫していく。

 

 正義とは何だと問いたくなるようなそんな日々の中、ピンコと名のるプレイヤーと出会い、隠されたダンジョンを発見した事で新たなイベントの条件は整う。その名も「絶滅大戦ラグナロク」。刺客プレイヤーの一人であるペンドラゴンを「女神軍」の旗頭に、ユーリを「魔王軍」の旗頭に。この世界全てを舞台として繰り広げる、全員参加型のイベントである。

 

戦いを前に、シルやザンソード達各々が己の願いのままに所属先を選び。女神軍の軍勢が圧倒的に多くなる中、ペンドラゴンによりユーリとザンソードを模倣したプレイヤーが大量に用意される。

 

「俺は、絶望が大好きだ。窮地や危機が大好きだ・・・・・・!」

 

しかし、普通に考えれば絶望的な状況の中。ユーリは望むばかりと凶暴に笑い、目を輝かせ。

 

「―――今回のオレ様は、『魔王軍』として参戦するぜぇ・・・・・・!」

 

そんな彼の元へ、最高の好敵手である『彼』が救援に駆け付ける。彼と共に戦うために。

 

次巻で来るであろう戦いの予感に心震えさせてくれる中、更に頭のネジが外れたコメディが待っている今巻。

 

シリーズファンの皆様は是非。

 

きっと貴方も満足できるはずである。

 

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