読書感想:追放魔術教官の後宮ハーレム生活3

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前巻感想はこちら↓

読書感想:追放魔術教官の後宮ハーレム生活2 - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

 さて、前巻において姫達を真の意味で救い出し、神器達にも認められ。後宮の主として、一軍の長として。揺れる事無き戦力を築き、姫達と絆を結んだ我等が主人公、ロク。では後は何を残しているのであろうか。やり残したことは何であろうか。その答えは無論、もうお分かりであろう。皆で揃って未来へ進むのならば、倒さねばならぬ敵がいる。それ即ち魔王。魔王を倒さずして、大団円はあり得ぬのである。

 

 

シャロットもまた無事に神器に認められる中、魔物達の動きが活発化を始め、更には地震も頻発し。徐々に高まる嫌な予感の中、決戦の気配を感じ取るロク。

 

しかし、その予感はすれど今は少し決戦までの時間は余裕があり。だが平穏な時間は長くはないとでも言うかのように、ロクの元にどんどんと面倒事はやってくる。

 

温泉街で助けた子供達の中にいた少女、天界の神々に仕える聖なる獣の次期の長。過去、魔族の襲撃により片翼となってしまった天馬、メルを救うために新たな翼の作成のために駆け回り。彼女を狙い襲来する因縁の魔族との激突へともつれ込み。

 

消息を絶ったかと思えば剣奴達の戦うコロシアムの商品として捕らえられていたフェリスやサーニャたちを救うためにコロシアムに殴り込みをかけ。

 

僅かな休息の先、南洋の海を荒らしていた水龍を助けるために向かい合い。

 

 多忙の中、今まで築き上げてきた絆を確かめる日々。だけどその日々は長くは続かなかった。魔王の覚醒、準備を整える中で転移魔法により舞台ごと引き込まれる魔王の手元。否応なく決戦の幕が上がり、世界中を舞台にした生きとし生けるもの全ての命を賭けた、全ての者達が死力を尽くす大戦の幕が上がる。

 

それぞれの場所に散開し、人々を守る為に戦う神姫達。

 

「さあ、共に戦いましょう! 誇り高き、勇者さまの御旗のもとに!」

 

幼き戦乙女に率いられ、リゼの兄たちが力を尽くし。

 

『我らの力、存分に見せつけてやろうではないか!』

 

ロクの神業を目撃し、奮い立った竜王とエルフ、そして精霊王が共闘し。

 

「せいぜい見せてやるよ。負け犬の矜持ってやつをなァ」

 

「あの人と、胸を張って再会したいから」

 

かつてロクに負けた、ロクに救われた勇者達がそれぞれの場所で戦いの中へと飛び込んでいく。

 

 一大決戦、その絶望的な戦局を覆すのは頼りなき人の力。そして人だからこそたどり着ける可能性の力。魔力の本質、そして全てを重ね目覚めるは遥か過去に存在した、創成の力。

 

「我ら神姫、ロクさまの行くところ、どこまでもお供いたします」

 

全てを重ね投げうち掴んだ勝利、その先に開くは新たな旅への扉。

 

さぁ行こう、力を貸してくれた人達に会うために。さぁ生こう、この世界で掴んだ絆と共に何処までも。

 

そんな大団円、是非とも最後まで見届けてほしい次第である。

 

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