前巻感想はこちら↓
読書感想:俺は知らないうちに学校一の美少女を口説いていたらしい1 ~バイト先の相談相手に俺の想い人の話をすると彼女はなぜか照れ始める~ - 読樹庵 (hatenablog.com)
さて、前巻の感想で私はこの作品の面白さを、ラブコメとして完璧であると評したのは約五カ月前のお話である。その通りに、真っ直ぐに初々しく。正しく二人だけの関係を築き上げていく、主人公とヒロインである湊と玲奈。では一体、今巻では二人はどんな関係を築き上げていく事になるのだろうか。
特別な栞というアイテムで心が近づき、互いに意識し合う関係となった二人。互いに恋心を抱くようになり、お互いにその心には何となく気が付いていて、だけど何処か持て余して。
そんな曖昧な関係の中、家への訪問イベントが発生したりと更にお互いだけの時間が増えていく。そんな中、玲奈を妬む女子達による言われなき誹謗中傷、という事件は起きてしまう。
それは、玲奈の態度を妬んだが故に。しかし、彼女は只自然体で過ごしていただけなのに。今は湊しかその心に触れさせず、けれどどうしても彼女は周囲を惹きつけてしまう、本人の望む望まないにかかわらず。
心無い噂に心を痛め、元気をなくしていく玲奈。そんな事を許せる湊である訳は勿論なく。今巻で新たに知り合った、店長の娘であり、玲奈の秘密も知る少女、舞の手も借り。自分の事も顧みず、半ば体当たり、捨て身の戦法で立ち向かい、その噂に立ち向かい晴らしていく。
「絶対好きにはならないから」
だからこそ、玲奈は彼に更に惹かれ、惚れていく。どんどんと彼に心を掴まれていくからこそ、彼の言葉に一喜一憂する機会が増えていく。
そんな中、巡り来たのは聖夜。恋人達の季節であり、二人にとっても何かが変わるかもしれない一夜。
しかし、そんな日を前にして更なるアクシデント、特別な栞の破損と言う非常事態が巻き起こる。
まるで大切なものを無くしたかのように涙し、再び失意に暮れる玲奈。
「・・・・・・本当に夢みたいです」
そんな哀しい顔は見たくない、だからこそ。再び全力を尽くし、多くの時間を彼女の為に使い。湊は栞の修復に挑み、彼なりの成果を出して見せる。
それは少し不格好でも、より特別になった証。
更に甘く、深める様を一歩ずつ。そんなもどかしくてこそばゆい、けれど確かな甘さがまた一つ、確かに深まる今巻。
前巻を楽しまれた読者様は是非。
きっと貴方も満足できるはずで会え宇。