読書感想:ラブコメ嫌いの俺が最高のヒロインにオトされるまで2

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前巻感想はこちら↓

読書感想:ラブコメ嫌いの俺が最高のヒロインにオトされるまで - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

 気が付かぬのは彼だけか、もう既に堕ちている事は明白、負け確定であり両片思いな、まるで砂糖菓子を舌の上で転がすかのような濃厚なラブコメが展開されている、というのは前回の感想で私が書いたと思うが、今巻では一体どうなっていくのか。そう思われる読者の皆様、安心していただきたい。負け確定、後は認めるだけなので。そこまでのじれったい甘々を安心してお楽しみいただきたい。

 

 

オタク及びレイヤーな方々にとっては、夏の一大イベントとなる夏コミこと夏のコミックマーケット。現実世界ではにっくきかのウイルスのせいで行えていない、またあの熱気に触れたいと願うイベント。そんな要らない要素は高橋とさなの住む日本には存在していない。

 

 だが、かのウイルスは無くとも学生にとっては鬼門である期末テストが待ち受けている。そしてもう一つ。夏コミまではちょっと間が空いているが故に、もう一つイベントに参加したいと言う欲が芽生えたのである。

 

メイド喫茶で繰り広げる作戦の中で見つけた一つのイベント。そこへ参加する事を決意し、準備を始める高橋とさな。

 

そんな二人へ接近する影が一つ。その名は奈緒。さなの同級生であり陸上部の「王子様」である少女であり、見た目も性格も女の子らしいさなに憧れを抱く少女である。

 

折角だからと彼女も巻き込み、共にイベントへ挑む事になり。駆け足で進んでいく準備の中、高橋の心に浮かぶは一抹の寂しさ。

 

それは、さなが傍にいてくれないから。そしてさなもまた、奈緒と仲良くする高橋の姿に心を揺らし、ふとした瞬間の急接近の誤解に彼から距離をとってしまう。

 

すれ違ったまま、気が付かぬままに始まるイベント。その中でようやく気付くさなの思い、その裏でさなに迫るネットストーカーの魔の手。

 

分かったのならば、もう立ち止まらない。勇気を出して恐怖を乗り越えかけつけ、さなを必死に救い出す。やっと気付けた大切なものと、もう一度手を繋ぐ。

 

新しい関係と新しい日常、無論それだけではない。バブみを求めて高橋を甘やかしたり、二人でキャンプして同じ寝袋で寝泊まりしたり。二人だけの特別な時間がまた一つ、また一つと積み重なっていく。

 

「それに先輩は私が一番来て欲しい時にいつも助けてくれるんですから、もうそれだけで十分なんです」

 

また一つ、当たり前の特別を重ねて惚れて惹かれ合い。あと一歩、その一歩がもどかしいけれど、きっともうすぐ敗北の時は迫っている筈。 そんな濃厚な甘さが更に深まる今巻。

 

前巻を楽しまれた読者様は是非。

 

きっと貴方も満足できるはずである。

 

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