読書感想:姉ぶる初恋相手に絶対敗けない!

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問:義姉と言えば?

 

答:音姉(朝倉音姫)(義姉・・・?)(世代が恐らくバレるであろう答え)

 

さて、私の今や若干おじさんと呼ばれるであろう域に踏み込みつつあるであろう趣味の原点の話はさておき、義理の姉と聞くと皆様は誰を思い浮かべるであろうか。その答えに正解はないのかもしれない。推しの義姉キャラはそれぞれあってしかるべきであり、万人に共通の答えを求めるのは間違いの筈である。しかし、義姉キャラに一つの魅力があるのは確かなはずである。

 

「問題はなにもない。完璧だ。だから、作戦開始だ」

 

その一言から緻密に練り上げられた作戦を発動させ、自分が組み立てたプロセス通りに恋路を導き、初恋の少女と友達以上恋人未満な関係までこぎつけた主人公、修一郎(表紙左)。

 

しかし、彼の完璧なはずの作戦は脆くも崩れ去る。それは何故か。何故なら、初恋の相手であるヒロイン、真綾(表紙右)が親同士の再婚により家族となり、義理の姉になるという予想外にも程がある緊急事態が発生したからである。

 

予想外の事態に作戦を全て破棄せざるを得ず、それでも義理の姉弟で終わるわけにはいかないと新たな作戦を立て、行動を開始する修一郎。

 

そんな彼へと真綾は何故か姉であろうと振る舞い、入浴中に押しかけてくるなど何故かスキンシップ多めにぐいぐいと迫り来る。

 

しかし、そんな彼女の心の中には一つの思いがあった。それは修一郎が好きであるという恋の想い。そう、彼女もまた修一郎が好きだったのである。だからこそ実質同棲状態のこの状況を活かそうと、姉として攻めの姿勢を見せていたのだ。

 

もうお分かりであろう、画面の前の読者の皆様は。この二人、本当は両想いであり現状は両片思いと言ってもいい状態なのである。

 

しかし、一人の女の子としての接し方と姉としての接し方が認識の齟齬を引き起こし、正面からぶつかり合う事態を引き起こす。

 

正に、お互いに負けられない状況で繰り広げられる恋愛闘争劇。(しかし二人は両想い)この状況が甘くない訳が無く、ぶつかり合いながらもお互いを想うが故にお互いの事が分かるからこそ、打てば響くかのように分かり合える。

 

「しない、断言できる」

 

そしてお互いがお互いの事を見ていて、今までとは違う関係だからこそまた違う一面を見れて、また一つ仲良くなれる。

 

そして何よりヒロインが可愛く、それと同じかそれ以上に格好良く決めようと思って決まり切らず、それでも根っこは熱く真っ直ぐな主人公が格好良くて可愛い。そんな二人のラブコメだからこそ、甘さが際立ち面白いのである。

 

王道なラブコメ好きな読者様、義姉好きな読者の皆様にはお勧めしたい。きっと満足できるはずである。

 

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