前巻感想はこちら↓
さて、前巻で物語の開始早々おハーブキメてるんじゃないかと言わんばかりの規格外の剛腕、脳筋ぶりで視聴者に笑いと共に衝撃を叩き込んだこの作品の主人公、カリンであるが。この作品の世界におけるダンジョン探索者、その中でも上位の者達はどこか人間を辞めている奴等が多いらしい。 ・・・・・・カリンを見ているとさもありなん、という気がするが。
その認識はある意味あっている、しかし我々はまだ知らなかった。カリンお嬢様の規格外ぶりを。このお嬢様、思っていたより万倍はとんでもねえですわ、というのが分かるのが今巻なのである。
「な、なんで皆様いきなり恐怖してますの!?」
一大ムーヴメントを巻き起こし、続けての配信。そこで視聴者は驚きを越えて恐怖を叩き込まれる。それはカリンのドレス、それが実は彼女の加工系のユニークスキルで下層の魔物の素材で作った魔法装備であり。そもそも彼女は自作で作ったアイテムボックス、国が傾きかねないアイテムを持っているという事。
どう考えても、こんな逸材よく隠れていたなと戦慄したくなる話。しかし大好きなアニメに比べればまだまだ、とちょっと落ち込むカリン。そんな彼女はいよいよ収益化が解禁された、かと思ったら一回の配信で数千万のスパチャを集めてしまい。更にはアニメ原作者にも認知され、オタクの夢、とも言える事を叶えることに成功する。
「わたくし、魔法装備を使った力の底上げなんてしてませんわよ?」
そんな彼女に一方的な恨みを抱く影狼が、カリンをメタる装備をして決闘を仕掛けてくるも、再びワンパン。そこで分かる、そもそもカリンは素の力で規格外であった、という事。彼女の目の前、巻き起こるのはダンジョン崩壊。ダンジョンのあった渋谷の街へと、幾多の魔物が放たれる。
「誰か一人でも亡くなれば―――それはお優雅ではありませんもの!」
普通に考えれば絶体絶命、そこに展開されるのは阿鼻叫喚の地獄、その筈。だけどここには誰がいる、そうカリンお嬢様だ。多勢に無勢、そう見えたその時にカリンが解禁するのは優雅ではない一手。そこで公開されるのは、まるでアニメのようなカリンの切り札。魔物の大軍勢を逆に一方的に蹂躙し。現れたドラゴンも、強力な一撃でぶち抜いて始末するのである。
よりおハーブな笑いが現れてきてさらに笑える今巻。前巻を楽しまれた読者様は是非。
きっと貴方も満足できるはずである。