読書感想:レアモンスター?それ、ただの害虫ですよ ~知らぬ間にダンジョン化した自宅での日常生活が配信されてバズったんですが~

 

 さて、ダンジョン内にはセーフティエリアなるものが存在する事もある訳であり、ダンジョンを舞台にしたラノベにおいては、そのエリアでは飯テロだったり様々なイベントが発生したりする訳であるが。そもそもそのようなエリアを除けば、ダンジョン内と言うのは住めるような場所ではないだろう。そもそも命の危険がいつも付きまとうのだから。

 

 

 

しかしもしそんな場所に住む事が出来たら、レベルアップの格好の修行場となるのかもしれない。そしてそれならば、とんでもないレベルを得ることも可能であろう。この作品はそんな作品なのである。

 

世界各地にダンジョンがあって、ダンジョン配信も割と一般的な娯楽である、まぁ端的に言ってしまうと最近のトレンドであるダンジョン配信もののテンプレの世界観。山の中の古い家で一人暮らしをする高校生、ユウト(表紙中央)。彼はある日、級友である姫(表紙左)から、機材を新調したからという理由で、撮影用のドローンをタダで貰う事となり。とりあえず適当に設定を済ませ、試しに家によく出るゲジゲジ、蟲を殺してみる動画を撮影してみる。

 

「しかしいくら山で、古い家とはいえ、虫、湧き過ぎだろ。毎日じゃん・・・・・・」

 

彼にとっては何気ない、普段の日常の動画。しかし彼にとっては予想外、というか気付いていない事が二つあった。一つ目はこのお古のドローンの設定が、AIが自動的に動画を編集して投稿するという設定になっていたという事。そしてもう一つは、実は彼の暮らす山と家はダンジョンになっており、現れる虫はそもそも魔物、しかも貴重な。そんな魔物達を狩り続けたユウトは知らぬ間に最強になっていたと言う事。

 

しかしそんなこと全てにユウトは気づかない。あまりにも鈍感過ぎないか? とツッコミたくなる程に気づかない。 そんな彼が知らぬ間に、ダンジョンに溢れる魔素により人格を得たドローン、クロ(表紙右)が勝手に社会との交渉役となり交渉を始め。彼女?の誘いに乗った、ダンジョン公社の面々が特区となったユウトの家の周りを守るために引っ越して来て。 ダンジョンに潜れば、強力なレイスを知らぬ間にぶっ飛ばしていたり。ハチの巣を駆除したら、実はそれがデータベースに無い魔物で、核融合炉にもなり得るその巣を狙い、争いが起きる事となったり。彼の知らぬ間に、無意識の配信がバズりまくり、社会の中心になっていく。

 

「あまり気にされる必要もないのではありませんか、ユウト?」

 

しかし全く気付かない。彼の事を狂信的に信奉する者達が現れているとも、姫が障害としてロックオンされた事にも気づかない。気付かぬままに全て跳ね除け、普通に日々を過ごしていく。そのあまりにも無自覚な無双が、一周回って笑いを齎してくれるのだ。

 

心を軽くして笑いたい読者様は是非。きっと貴方も満足できるはずである。

 

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