読書感想:リコリス・リコイル Recovery days

 

前巻感想はこちら↓

読書感想:リコリス・リコイル Ordinary days - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

 さて、このアニメはアニメ第二期も決まったと言う話を聞いたがそれはおめでたい話である。銃弾舞い踊る非日常、という舞台に踊っていた彼女達の活躍がまた拝めるというのは嬉しい限り。さて前巻はアニメイトを含む本屋を三店舗くらい巡って入手できなかったのを覚えているが、今巻は配本が多かったのか無事に入手できたわけであるが。今巻では一体、どんな日常が繰り広げられているのだろうか。

 

 

その答えは勿論、「どんなご注文も、おまかせあれ♪」であり「この日常には、ウラがある」である。そしてリコリスである彼女達にとってはウラの日常、非日常とも言える日常生活においての様々な依頼、そして前巻を通じて少し距離の近くなった千束とたきなの、独特の関係も、ネット上におけるたきなの呼び名である「狂犬」、に近づいていく部分も描かれていくのが今巻なのだ。

 

「行くぞ、今すぐ劇場に行くんだ!!」

 

店内での何気ない会話の中から、たきなが映画館で映画を見ないと言う話を聞き、千束が映画館に連れて行こうとしたら急な任務が入ってしまって、強引に力ずくに解決したり。

 

「で? どんなポーズなんですか?」

 

常連の漫画家さんが締め切り寸前で構図に悩んでいるという話を聞き、モデルとして協力したり、運よく入ってきた任務の中で、必要となる銃器を回収して来たり。

 

「おっぱじめんぞ。仕事の時間だ」

 

千束のかつての関係者であるフキが、新たな相棒である北海道出身のリコリス、サクラと組んで大したことのない任務のために田舎まで出向いたら、いきなり謎の狙撃者に襲われどんどん混沌とした事態に突っ込んでいく事となったり。

 

そこにあるのは日常でもあり非日常。誰かの依頼に応える日常があって、銃と言う力を持って歪んだ大人達に対処する非日常があったり。それでも、意外と楽しく。時にわちゃわちゃしたりしながら、皆で賑やかに駆け抜けていくのであって。

 

「だってほら、私達、付き合ってまーすってやったし」

 

そんな日々の中で見る荒唐無稽な夢の中、カップルを装ってみたりしながら。

 

「・・・・・・はい。また、一緒に」

 

続いていく日々の中、気が付けば千束に丸め込まれている自分に気付いて、ちょっと悔しくなったりして。それでも今まで興味のなかった部分に興味を持てている自分に気付いたり。そんな日々はこれからも続いていくのである。

 

彼女達らしい賑やかさと、一筋の温かさに満ちている今巻。前巻を楽しまれた方は是非。

 

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