読書感想:やたらと察しのいい俺は、毒舌クーデレ美少女の小さなデレも見逃さずにぐいぐいいく4

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前巻感想はこちら↓

読書感想:やたらと察しのいい俺は、毒舌クーデレ美少女の小さなデレも見逃さずにぐいぐいいく3 - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

 さて、あまりにも察しが良すぎてすれ違いが発生しないこのラブコメ、前巻でようやく主人公である直哉とヒロインである小雪が恋人同士となった訳である。ではここから何を描いていくのだろうか。・・・と思われた読者様、果たして小雪が恋人同士となったからって簡単に恋人が出来ると思われるだろうか?

 

 

「彼氏彼女として、な?」

 

恋人同士となった日から約半月、出来たてカップルからすれば一番燃え上がる時期。しかしこの二人は例外である。いじっぱりな小雪が学校では関係を隠す事を要求していたため、学校では恋人同士であるという事を隠していた。

 

「・・・・・・もしも他の子に告白されても、ちゃんと断ってくれる?」

 

けれど結局隠しきることも出来ず、直哉が多数の女子生徒から恋愛相談を受けている姿にヤキモチを焼き自爆したりして。結局学校中にバレ、二人は学校公認のカップルとして受け入れられていく。

 

 が、しかし。その二人の関係を脅かす刺客として、小雪を溺愛する祖父から送り込まれる影が一つ。その名はアーサー。イギリスからの留学生である。・・・だが、果たして彼は本当に刺客になり得るのか? 画面の前の読者の皆様であればお察しであろう。心を完膚なきまでに読み切る直哉に、最早魔王な彼に立ち向かえる勇者などいないと。

 

実際、彼は立ち向かう事は無かった。けれどそれは直哉に打ちのめされたからではない。何故ならば、ある程度察しが悪い小雪が一瞬で察する程、彼の心は既にほかの少女に奪われていたから。その名はクレア。アーサーを追いやってきた彼の義妹である。

 

 自分達の恋愛の邪魔はさせぬため、二人をくっつける事を画策する二人。その中で、二人は自分達の関係を省みていく事となっていく。

 

それは確かに必要である事だ。何故なら、二人は一般的なカップルとは言い難いから。始まりも過程も、何処か王道とは違った過程を突っ走ってきてしまったから。

 

アーサーとクレアにみせつけるようにいちゃいちゃしたり。普通の恋人らしく、直哉が察しの良さを封印して水族館デートに挑んだり。

 

「はいはい了解。俺が悪役をやればいいんだろ?」

 

更には巡り来た学園祭、小雪と共にあげられたカップルコンテストのステージで、アーサーの為に敢えて二人で悪役になってみたり。

 

 とうとう学校の裏のフィクサーの地位を登りだし、更には人間に慣れた動物限定で心を読めるようになったりと、どんどん人間離れしていく直哉と彼に振り回されながら、どんどんと素の顔が知られていく小雪。二人のいちゃいちゃは止まらない、寧ろ加速していく。もっと速度を出せるのかという驚きすらも伴う程に。

 

我々は一体何を見せられているのだろう、決まっている恋人同士のいちゃつきである。だがその甘さが既に中毒の域に至っているのかもしれない。そんな読者様は、既にこの作品から逃れられないだろう、この先も。

 

シリーズファンの皆様、甘いに過ぎるラブコメを読みたい読者様は是非。

 

きっと貴方も満足できるはずである。

 

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