読書感想:勇者になりたい魔人の冒険

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さて、突然ではあるが画面の前の読者の皆様。貴方は子供の頃の将来の夢は何だったであろうか。子供のころ、叶うかも分からず大きな夢を抱かれたことはあるだろうか。

 

子供のころは勇者になりたかった。だけどそんな夢は現代世界で当然叶う事は無く、小さな英雄の行いであるかのように、女子高生を庇い事故死した男がいた。

 

しかし、気が付けば彼は何故か異世界へと転生していた。しかもその身体は人間ではなく。かつて略奪王と呼ばれた魔人、ルーティア(表紙中央上)となっていたのである。

 

そんないきなりの状況に巻き込まれ、状況が分からぬ彼へと彼を召喚したエルフ達の国のお姫様、ラピス(表紙中央)は言う。どうか私達の国を、そして自らの母親を救ってほしいと。対価として、自分自身の全てを捧げると。

 

それは正に、子供のころに憧れた勇者という夢へと続く階段のように。誰かが困っている、それを助ける事が出来る力が今、自分の手の中にあるという夢のような状況。

 

「約束は、全てが終わったあとでいい。すぐに、お前たちの国を救ってやるさ!」

 

望まれたなら、その為の力があるのなら。その為に全力で戦う事を決めるルーティア。

 

彼の元へと集っていくのは大切な仲間達。そして彼等の前に立ち塞がるのは、帝国と言う巨大な国とその国の皇帝を操る魔人の陰謀。

 

勇者と魔王の因縁と因果が巡る、その中へと仲間と共に放り込まれ、王を操る魔人を倒す為に駆け抜けていくルーティア。

 

ラピスの幼馴染であるリゼル猫耳獣人、斥候タイプのニナ。そしてルーティアの恋人を自称する魔人の少女、ファムタール。

 

記憶はないけれど、いきなり放り込まれた状況だけど。それでも、自分が行うべき仕事であるから。

 

覚悟を込めて繰り出した最後の一撃は、全てを終わらせる一撃となる。

 

裸もあれば触手もあり。可愛い女の子もいれば、熱いバトルもあり。正しく講談社ラノベ文庫の名を持つに相応しい、レーベルの色が色濃く出ているのがこの作品であり、圧倒的なまでに王道ど真ん中でド直球なファンタジーが繰り広げられる、心が熱くなるのがこの作品の見所なのである。

 

王道なファンタジーが好きという読者様、講談社ラノベ文庫のレーベルの色が好きという読者様には是非お勧めしたい。

 

きっと満足できるはずである。

 

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