読書感想:幼馴染の妹の家庭教師をはじめたら 疎遠だった幼馴染が怖い

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問:ツンデレと言えば?

 

答:ルイズ(世代が若干古いかもしれぬ真白優樹の解答)

 

さて、そんな訳で画面の前の読者の皆様はツンデレなヒロインは好きであろうか。ついつい想いを告白できずに想い人に対して厳しい態度を取ってしまい、後で自己嫌悪に陥って落ち込んでたり、一人で喜んでいたりするヒロインは好きであろうか。

 

この作品のヒロインである愛沙(表紙上)もまた、主人公である幼馴染、康貴(表紙左下)に長い間焦がれながらも告白できず、最後の一歩が詰め切れぬヒロインである。

 

学年で一番の美少女と噂され、誰にでも分け隔てなく接しながらも康貴にだけは冷たく素っ気ない。

 

年を重ねるごとに疎遠になっていってしまった彼女。しかしそんな二人を再び結びつける存在がここに一人。愛沙の妹であるまなみ(表紙右下)である。

 

彼女の家庭教師をする事になり、再び彼女の家を訪ねる事になり。不意に近づく二人の距離。

 

 

その日々の中、明らかとなっていくのは愛沙の心の中に秘められた彼女のいじらしい想いである。

 

康貴の事が好きで好きで仕方ない、だけど素直になれず冷たくなってしまい。そのせいで離れてしまう距離に焦ってあたふたして。

 

「だって・・・・・・名前呼んでくれたの、何年ぶりかな・・・・・・」

 

だからこそ何年かぶりに名前を呼んでもらえただけで嬉しくなって。でもそれを素直に表現できなくて。しかしそれは愛沙だけではなく、まなみも同じ事であった。

 

心に秘めた想いは姉と同じ、彼が好きであるという純粋な気持ち。だけど姉を応援したいからこそ自分の想いを心にしまい込んで。

 

「寝るまで・・・・・・ね?」

 

不意に溢れ出す甘えたい想いの裏腹、秘めた本心は今は届かない。

 

そんな二人の思いを隠しながら、勉強会をしたり、デートしたり、皆でプールに行ったり。

 

何でもない日々の中、少しずつ解けていく心と近づいていく距離。素直になれないずるい可愛らしさがいじらしく、両片思いでこそばゆくて甘々な微妙な距離感がじれったくて。意地を張っていたけれど妹に負けじと勇気を出して、また甘えられるように、あの日のような関係に戻っていくのが愛おしくて。

 

正にいじらしくてこそばゆくて甘い、真っ直ぐ王道を突き進んでいくラブコメでありにやにやが止まらなくなるラブコメなのである。だからこそこの作品は面白く、幼馴染とのラブコメがお好きであれば胸を撃ち抜かれる事間違いないかもしれないラブコメなのだ、と言いたい。

 

だからこそ、全てのラブコメ好きな読者様、幼馴染が好きな読者様、ツンデレヒロインが好きな読者様にはお勧めしたい。私が太鼓判を押したい。

 

きっと貴方も満足できるはずである。

 

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