読書感想:ラストオーダー1 ひとりぼっちの百年戦争

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突然ではあるが画面の前の読者の皆様、貴方は文明が崩壊したディストピアな世界ってお好きだろうか。

 

そんな世界が好きという読者様は是非、この作品を読んでみてもらいたい。そう、この作品はSFでありディストピアな世界をこれでもかと緻密に描いた作品である。

 

舞台は機械に仕事を奪われた人々の嘆きの声木霊する時代から百年後、機械の獣たちに地上が支配され人々が地下で暮らす世界。その世界で一人、「最後の命令」に基づき戦いを続けているのが主人公、リア(表紙)である。

 

彼女は機械である。故にこそいつまでも戦える、戦えてしまう。そして戦争は終わっていない、彼女の中では。何故なら敵がまだその目の前にいるから。

 

そんな彼女が、人間の集落から追われた兄妹、ノーリィとミクリと出会い、日々を過ごしていく中で仲良くなり、共に強大な敵へと立ち向かっていく。

 

その中で触れあう兄妹と機械。戦いは終わったと告げれど彼女の中ではまだ止まれない。だけど、彼女にも細やかだけど夢がある。

 

「会いに・・・・・・行きたい人がいる」

 

零れ出たのは、あの日に帰りたいというささやかな願い。だけど命令がその足を阻むから。権限がある上官の命令でないと、戦争は止められないから。だからこそ彼は、その誰かを探しに行く。

 

この作品には絶望的な状況の中でも必死に生き抜く者達の命の息吹が詰まっている。そして、作者様が語りたかった事もこれでもかと詰まっているのである。

 

だからどうか、多くの読者様にこの作品を読んでいただきたい。そして、彼等の命の在り方と細やかな願いを見つめてみてほしい。きっと何か、心に残るものがあるはずである。

 

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