読書感想:完全無欠の新人魔術生 伝説の最強魔術師、千年後の世界で魔術学校に入学する

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突然ではあるが画面の前の読者の皆様、貴方はもし突然誰も自分を知らない世界で目を覚ましたとしたらどうするだろうか。

 

そんな状況に追い込まれたのがこの作品の主人公、ギルフォード(表紙中央)である。しかしそれも無理はないかもしれない。何故なら彼は、千年前の魔神との戦いで仲間をすべて失いながらも辛くも勝利し、しかし自らも瀕死になってしまったからである。

 

彼の見所というか魅力的な所としては、幼少期からの戦場経験による思考が戦闘前提である事ではないだろうか。極論になるかもしれないが、その精神性は某フルメタル・パニック!の主人公、相良に通じるものがあるのかもしれない。しかし、この世界は戦いから千年後という事もあり、言うなれば平和ボケした世界である。

 

「はぁ、でたでた、古代人アピール」

 

だからこそこんな事を言われてしまう程に彼の行いはこの世界では非常識である。しかし最強であるからこそ、否応にも周りを引き付ける。

 

しかし、彼は最強であっても万能ではない。一人で何もかもできるわけではない。

 

本気の力を見せつけ操られる敵を蹂躙すれども、その裏で蠢いていた黒幕は取り逃がしてしまう。そう、いくら強くても一人で何もかもできるわけではない。

 

そんな彼の周りを固めるのがダブルヒロインであるドロシー(表紙左)とベルベット(表紙右)を始めとする、才能の卵である魅力的な登場人物達である。

 

そう、この作品の魅力はもう一つ。敵も味方も見逃せない、それほどに魅力溢れる奴ら揃いという事である。

 

総括して言うなれば、王道を丁寧に煮詰め突き詰め、真っ直ぐに描いた作品である。故にこそ何処までも王道が好きな読者様にはお勧めしたい。きっとお楽しみいただける筈である。

 

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