読書感想:魔法少女とラブコメとちぐはぐスクランブル

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問:魔法少女と言えば?

 

答:魔法少女リリカルなのは(恐らく一般的な回答)

 

さて画面の前の読者の皆様、貴方はファミ通文庫のご長寿シリーズにして昨日アニメ化もされた賢者の孫というシリーズをご存じであろうか。読みたいけれど既刊十巻以上だからと諦めている読者様はおられるだろうか。そんな貴方にはこの作品をお勧めしたい。

 

この作品の主人公は幼馴染三人と楽しく日常を過ごす平凡な少女、麻衣(表紙中央)。彼女がいきなり謎のマスコットに魔法少女にされ闇の勢力との戦いを強いられる事から始まるのだが・・・まぁ何と言えばいいのか、かなり内容は笑いに満ちている。

 

マスコットが可愛い見た目なのに渋いイケボで精神にダメージを負ったり。

 

魔法が汎用性の高いものを選ばないのは可愛いが欲しいからだったり。

 

そこにあるのはお年頃の少女としての欲望。これで済めば良かったのだが、それで済まないのはやはり当たり前なのだろうか。

 

麻衣の前に現れる新たな仲間は同じ魔法少女、そしてNINJA。忍者じゃなくNINJA。

 

何を言っているのか分からないって? 安心してほしい私も大概混乱している。

 

だけど容赦なく闇の勢力は襲ってくる。そして幼馴染も巻き込まれ何故か再び会ったら女王様になっていて。

 

何を言っているのか分からないかもしれない。だけどこれが真実なのである。

 

「この星はどうなっているんだ・・・・・・」

 

とあるマスコットの心から漏れた呟き。これに全てが集約されるかのように、本当にどうなっているんだといいたい錯綜と迷走が目白押し、要素マシマシだけどギリギリで破綻していない、そんなまるで混沌とした闇鍋のような。ひっくり返された雑多な玩具が詰まった玩具箱のような。とても面白い、真っ直ぐに笑えて何も考えずに楽しめる作品である。何かに疲れた時にお読みいただけると元気づけられるかもしれない。

 

ただ心から楽しみたい読者様、魔法少女のツッコミが拝みたい読者様には是非お勧めしたい。きっとお楽しみいただける筈である。

 

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