読書感想:異世界帰りの最強魔術師、現実世界でも無双する。 ~唯一魔法が使える俺、なぜか英雄扱されて困ってます~

 

 さて、異世界から戻ってきたら、異世界の力がそのままその身に宿ってました。という作品は昨今、時折見かける訳であるが。少し前であれば、平和な現実世界で、どう考えても不要なその力を持ちながら日常を過ごすという作品が多かったが、最近では現実世界の裏側で起きている戦いに巻き込まれ、その力を振るっていく、という作品の方が多い、かもしれない。

 

 

という訳でこの作品もそういう作品であり。世の裏側で妖魔と戦っていた妖刀使いの少女たちを、己の魔法で助けていくお話なのだ。

 

「俺はもう勇者じゃない。 ・・・・・・だから、お前の敵でもない」

 

異世界に召喚され五年、勇者の証である「聖武具」を持たなかった故に追放、虐げられ召喚主である国王にかけられた呪いのせいで帰れず。己の力を磨き上げた少年、悠仁(表紙右上)。魔王であるアンラ(表紙左上)と戦い、勝利し。その事情を斟酌した彼女から財宝と帰還用の魔道具を貰って。悠仁はアンラに手を差し出す。自分の敵は国王のみ、故にもうアンラは敵ではない。悠仁の事を気に入ったアンラは自分から従魔、サーヴァントとなって。戻ったのは召喚直後の時間軸であった。

 

「ん。あれか? 魔法だ」

 

戻ってきて早々、絡んできた不良をぶっ飛ばしたりした夜。彼は知る。実は義妹である咲耶(表紙左下)が、世界に十二本しかない妖刀の使い手の一人であり。ほぼ日本にしか出現しない妖魔と夜ごと戦っている事を。 彼女の窮地に割って入り、彼の魔法が一撃で妖魔を消し飛ばして。妖刀使いでしか倒せぬ筈の妖魔を討伐した事で、政府組織からも目をつけられてしまう。

 

『この子・・・・・・ちょっとアホの子なの』

 

悠仁は平和に過ごしたいだけなのに。そう願いつつも、適度に妖魔を狩る日々。そんな日々の中判明するのは、妖刀使いは妖魔を殺してもレベルアップしないが、異世界の魔物を殺せばレベルアップするらしいという事。悠仁が引っ張ってきた異世界の魔物を殺してレベリングしつつ、悠仁にとっての下級魔法で容易く妖魔を殺す日々。その最中、最終学歴幼卒な妖刀使い、ももかを救った事で惚れられて。彼女も悠仁の通う高校へやってくる。

 

「こいつらは、俺が面倒見る」

 

身近に増える妖刀使い、更に判明していくのは魔物が残す魔石を、妖刀使いのサポートをする式神に食わせると式神も妖魔を倒せるほど強くなるという事。さらにはももかの実家に封じられていた、妖魔に変えられた子供たちを助けて彼女達も強くすることに。

 

「存分に征くがよい」

 

「ああ」

 

そこまですればどうなるか。日本政府の裏組織から目を付けられる。送り込まれる粛清部隊を蹴散らし、本部にカチコミをかけて。判明したのは、とっくに政府組織は異世界の魔物の手に落ちていて、その裏には異世界からの転移者がいるという事。とりあえず異世界の魔物も蹴散らして、欠陥品な妖刀も作り変えて。

 

『良い迷惑だ・・・・・・俺は平穏に暮らしたいだけなのに』

 

その先、妖魔からも日本政府からも注目の身、不可侵の存在となりつつ。悠仁の平穏を望む日々が続くのである。

 

清々しいまでにチートな最強主人公がまっすぐに暴れるこの作品。一種の爽快感を楽しみたい方は是非。きっと貴方も満足できるはずである。

 

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