前巻感想はこちら↓
読書感想:陰キャだった俺の青春リベンジ2 天使すぎるあの娘と歩むReライフ - 読樹庵 (hatenablog.com)
さて、前巻で春華の両親への挨拶も社畜スキルを活かしてこなし、更に春華との心の距離を詰めた心一郎であるが、春華の方は気持ちは変われど、まだ恋と言うにはもう一歩、というのは画面の前の読者の皆様も前巻を読まれていればお分かりであろう。だがしかし安心して欲しい。確かに牛歩ではあっても、変わっている。その変化が確かな所への萌芽を迎えるのが今巻なのである。
「好きな子の前で無様を晒すなんて二度とごめんだ・・・・・・!」
だがしかし、心一郎の前には一つの難問が立ち塞がっていた。それは球技大会。前回の経験の中では、春華の目の前で痛恨のエラーをしてしまったという苦い記憶があり。このままでは二の舞になるのは必定。その為にキャッチの訓練を一人黙々とするも、何故かうまくはいかず。それも仕方のない事かもしれない。いくら同じことを繰り返せる社畜力を以てしても、運動能力と言う生来のものは中々どうしようもないのである。
そんな彼へと級友である舞が声を掛け。擬音だらけの彼女のアドバイスを社畜力で理解し、些細な変更と春華の為、という心の持ちようで向き合い方を変えた心一郎は無事、球技大会を乗り切ることに成功する。
「何故か私はとても心が痛むんです。もう訳がわからなくて・・・・・・」
その彼を見て、妹である香奈子も歩み寄り。前回の人生では絶縁してしまったが今回の人生では、香奈子の想いを知り仲直りする事に成功する。
だが、その様子を期せずして目撃してしまった春華の心は謎のざわめきに支配される。意味が分からぬ、訳が分からぬ。だが無性に心が痛む。美月と舞に相談し、少しだけ心が軽くなり。
さらにその先、春華には一つの出会いが待っている。ひょんな事から心一郎の妹である香奈子と出会い、そうとは知らず仲良くなって家に招かれ。更には天候の悪化により、両親に許可を取った上で唐突にお泊り会へとなだれ込む。
「だから安心してくれ。その夢も幸せも俺が守る」
2人きりの秘密の時間、そこで聞いた春華の夢。それは前回の人生では決して叶わなかった、ごく普通の女の子としての夢。その夢を改めて守ると誓い、その誓いを受け、春華の心の中、心一郎の存在が更に大きくなっていく。
「またすぐに・・・・・・会いたいです」
呟くその名だけで心が弾むのは、すぐに会いたいと願うのは。まだ言葉にはならぬけれど、確かな恋なのだ。
更に恋が深まり、より純粋に甘くなる今巻。だがこの先が見られなくなるかもしれないらしい。その展開だけは勘弁願いたい。だからこそ皆様是非読んでみてほしい。
きっと貴方も満足できるはずである。
陰キャだった俺の青春リベンジ3 天使すぎるあの娘と歩むReライフ (角川スニーカー文庫) | 慶野 由志, たん旦 |本 | 通販 | Amazon