読書感想:史上最強の宮廷テイマー2 ~自分を追い出して崩壊する王国を尻目に、辺境を開拓して使い魔たちの究極の楽園を作る~

 

前巻感想はこちら↓

読書感想:史上最強の宮廷テイマー ~じぶんを追い出して崩壊する王国を尻目に、辺境を開拓して使い魔たちの究極の楽園を作る~ - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

 さて、前巻でテイマーとしての比類なき力を存分に振るい、エルフの面々も合わせて自らの国を作り上げたユキアであるが、彼のその比類なき力を世界が放っておく訳は、ある訳もない。王となったからには統治しなければならず、そして主人公の宿命と言わんばかりに彼の元へは難題が持ち込まれる。だがそれと同時に、彼の元には更なる仲間が集っていくのが今巻なのである。

 

 

ミリアが無理矢理新たな王として即位ししばらく。足りない人材をユキアの元から送り込む事で何とか国としての形を保つことに成功した王国。だが、幾割かの貴族は王国を離れ、国の南にある大帝国、ブルスへと流れていた。かの国はミリアの姉であるアリアが嫁いだ人間至上主義を掲げ亜人達が奴隷として使い潰される国。奇しくもかの国で一つ、問題が発生していた。それは別の土地に住まうエルフ達が奴隷として囚われてしまったという事。無論放っておくわけにもいかず、しかしエルフ達は地の利を失う土地。その地に潜入する為にユキアが抜擢され、シャナルと共に冒険者として潜入する。

 

 

「恨みは一族、ひいてはこの国自体に」

 

かの国の中、二人へと接触する一人の女性。その名はメルシア。多くの同胞が休眠した事で伝説の種族となった「竜人族」の商人であり、帝国に自分の国を滅ぼされた怨みを持つ者。

 

彼女から狙うべき敵の情報と軍資金、更には彼女も戦力として参加し。これでも足りぬとばかりに、竜人族の多くが眠りについた原因である、竜人族にとっての神、霊獣である「青龍」をテイムし仲間に加え。一足飛びに準備を整え、味方を併合し。アリアの態度から開戦の言葉を引き出し、あっという間に帝国との戦争が始まる。

 

 その戦争の中、ユキアの仲間である一人の少女が覚醒の時を迎える。その名はエリン。今までは引っ込み思案な性格と性根で自身の力に気付かぬうちに封印をかけていた彼女。だが、その心に満ち始めたのは悩み。ミリアと自分を重ね思い悩み、自分もユキアの役に立ちたいと願い。その願いの果て、窮地の中で彼女の秘められた力が目を覚ます。

 

「だが、これは予想以上・・・・・・」

 

それはすべての妖精魔法を統べる力。エルフの頂点に立つに相応しき、エルフに関する全てを支配下に置く力。

 

そんな力を身に着けたエリンが改めて仲間となり、更には自分の国を興したメルシアも傘下となり。どんどんと国が力をつけ、更に大きくなっていく今巻。

 

前巻を楽しまれた読者様は是非。

 

きっと貴方も満足できるはずである。

 

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