読書感想:竜に育てられた最強 ~全てを極めた少年は人間界を無双する~

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 さて、我々社会に属する者の中で、何らかの会社のような組織に属している者は、他人からの評価によって自分の評価を決められることがある。自分がどれだけ頑張っていても、他人からの評価が全て。そういう状況においてならば、自分の生殺与奪の権利は他人に握られている、と言っても過言ではないのかもしれない。

 

 

さて、こちらの作品も先日投稿した一覧になかった気がする、と思われた読者様に予めお断りさせていただきたい。心惹かれて追加購入した次第である、と。さて、それではこの作品は一体、どういう作品なのであろうか。

 

舞台となるのはとある異世界に存在する、セレブラント王国と言う名の王国。古き時代から続く「竜王族」との盟約により繁栄の安寧の中にいたこの国、その王都に存在する貴族やエリート階級の子供達が通う学園の門戸を叩いた少年が一人。彼の名はアイレン(表紙中央)。この作品の主人公である。

 

 だがしかし、彼はとある任務を帯びこの学園へと入学してきていた。その目的とは、「選定」。人類の生殺与奪は彼の手の中に握られていたのである。

 

何故そのような事態になっているのか。それは竜の乱獲等による竜の世界への人間達からの侵略の為。人類による略奪行為に限界を感じたからこそ、「竜王族」は彼を遣わしたのだ。「竜王族」に育てられ、彼等の技術を余すことなく受け継いだ彼を。

 

当然、彼は目立ち心無い貴族の子供達から「田舎者」と謗られ差別を受ける。だが、それを知ってか知らずしか。アイレン竜王族の技術による圧倒的な力を発揮し、周囲の目を驚かせ度肝を抜いていく。

 

彼を追い学園へとやってきた家族、ミィル(表紙右下)と共に貴族の子弟を圧倒的な技術で黙らせ。他国の王女であるラウナリース(表紙左)と仲良くなり、共に部活を作ったり。

 

 初めて経験する「外」の世界。その世界で、彼が与えていくのは驚き。しかし、その驚きが。一部の生徒達の心に届き、別の感情を芽生えさせていく。奮起させる結果となっていく。

 

心無い貴族の子弟の悪の手により閉じ込められた、ダンジョンの下層。アイレンは裁定の為に戦闘に参加せず、敵となるのは圧倒的に格上の魔物。

 

そんな身近に迫った脅威に対し、心を奮い立たせ立ち向かうアイレンの級友達。初めて目にする、人間という種の気概。その心の輝き。

 

「この人類は文句なく合格だよ」

 

 その輝きを目にし、アイレンは今だけはと、彼等に対し合格を出し。その心に再びの共存への願いを宿らせるのである。

 

最強の力を持つ少年の、心の成長が描かれる眩しさ。そしてなろう的王道の面白さのあるこの作品。

 

最強系の作品が好きな読者様は是非。

 

 

きっと貴方も満足できるはずである。

 

竜に育てられた最強 ~全てを極めた少年は人間界を無双する (Jノベルライト文庫) | epina, すかいふぁーむ, みつなり都, ふじさきやちよ |本 | 通販 | Amazon