読書感想:人気声優とイチャイチャして結婚するラブコメ

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さて、画面の前の読者の皆様もアニメ作品に触れられてきたことはあられるだろう。そんな作品の中で推しの声優が出来る事もあられるであろう。そんな推しの声優様ともし結婚できるとすれば、どんなに幸せな事であろうか。画面の前の読者の皆様もそんな夢想をされた事があられるかもしれない。が、しかし。現実は何処までいっても現実であり、夢も希望もそんなにない。声優様と呼ばれる職業の人達とは、住む世界が違い距離も遠い。そんな事が常であると思われる。

 

 

ではこの作品はどんな作品であるのか。タイトルを見てみてほしい。この通りである。以上、証明終了。感想終了。

 

・・・という事には勿論する予定もないので、ここから本題に入っていきたい。

 

「相崎優香さん・・・・・・俺と、結婚してください!」

 

少し未来の2025年、国際展示場ホールで行われた大人気アニメ「キミゾラ」、その公開アフレコ終了後の舞台裏、一組の夫婦が誕生しようとしていた。

 

妻となる女性の名は相崎優香。かの時代の最先端を走る大人気声優。夫となる男性の名は奏太。敏腕マネージャーであり、優香をずっと支えてきた一心同体とも言える相手。

 

 そんな二人の出会いは三年前、奏太がとある芸能事務所にバイトとして入った事より幕を開ける。かの事務所で出会った少女こそが優香(表紙)。奏太の当時からの推しであり、その時代においてはまだまだ売れない声優である少女である。

 

生活費ががけっぷち、私学も退学の危機の奏太。一つも役を取れず、クビな危機の優香。

 

推しの危機を前にして見捨てる事など出来る訳もなく。売ってみせると宣言したら、とんとん拍子でマネージャーに。

 

 突如始まったマネージャー生活、そして行き場を無くした優香を家に泊める事から始まる同居生活。だがそれだけに非ず。今、二人三脚で道を走り始めた二人の未来、夫婦としての日常もまるで挿入歌のように挟まれる。

 

「せっかく新婚さんになったんだもん。こういう呼び方もいいでしょ? ダーリン♪」

 

朝、声優としての役の声で起こされたり、二人で自然にお風呂に入ったり。時には愛しの妻に膝枕されたりして。

 

だが、前述した通り未来のパートは挿入歌のようなもの。本筋はドタバタな日々を過ごしながらの、お仕事に向き合う日々。お互いがお互いの命綱、正しく一蓮托生。

 

「アイちゃんにしか演じられない、美琴の良さがあるんだよ!」

 

 そして、今は未だ誰も知らずとも。自分だけは知っている、信じている。彼女の思いを、そしてその素養を。だからこそ全力で奏太は奔走し、それに応えるように優香も全力を尽くす。

 

どちらもが反発し合うのではなく、引き立て合う。未来も今もどちらも主軸。だからこそこの作品は一粒で二度おいしい。

 

声優といちゃいちゃしたい読者様、真摯で真っ直ぐなラブコメが読みたい読者様は是非。

 

きっと貴方も満足できるはずである。

 

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