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読書感想:月刊ニュータイプ 2021年7月号 (忘れさせてよ、後輩くん第四回) - 読樹庵 (hatenablog.com)
さて、季節はもう七月、夏である。つまりはどういう事であるかと言うと、アニメの新クールの季節である。画面の前の読者の皆様も、そろそろ何を視聴されるかが決まったころであろうか。私はゲッターアークやぼくたちのリメイク、うらみちお兄さんが今クールのお気に入りである。それはさておき、今回は一体どんなラブコメが描かれていくのであろうか?
画面の前の読者の皆様、少しお覚悟いただきたい。今回は、夏梅と春瑠が衝撃の決断を下してしまう。その選択肢は、と手を伸ばして止めたくなる決断が描かれてしまうのだ。
兄を模した幻と邂逅した数日後。突如として現れた海果に告げられたのは季節の終わり、末期が来たと言う事。言いかえればこれこそが最後のチャンス。もしその機会を逃してしまえば、陽炎を追い求めてしまったのならば。春瑠は死に魅入られ引き込まれる事となってしまう。
デートの舞台となるのは入園無料の遊園地。巨大な観覧車が目印であり、夜にはライトアップもある絶好の舞台。
だが、その目論みはこの舞台を提案してくれた冬莉に止めてほしいと懇願され。結果として、アウトレットでデートする事になる。
そのデートの最中、一つだけのお願いの権利をかけて春瑠とした対決。唐突にやってくる、兄の幻。引き込まれようとしていた春瑠を必死に引き留め。けれど二人の致命的なすれ違いは明らかとなってしまう。
「ワタシのことは忘れて、夏梅くんの日常に戻ってください」
そもそもの原因、それは卑怯な片思い。だからこそここで決着を。歩き出す為の断絶を。
だがそれは本当に、正しい事なのだろうか?
それはまだ分からない。けれど、ここで終わってほしくなんかない。そう願うのは、私だけだろうか。
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