読書感想:僕に興味をなくした元カノと幼馴染な今カノがなぜか修羅場ってる2

f:id:yuukimasiro:20210428233813j:plain

 

前巻感想はこちら↓

読書感想:僕に興味をなくした元カノと幼馴染な今カノがなぜか修羅場ってる - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

 さて、前巻を読まれた読者様であればこの作品がラブコメ、というよりは青春すれ違いギャグコメディであるという事はもうご存じであろう。では一体、この巻では何処まで、というよりかはどんな方向へ進んでいく事になるだろうか。

 

その答えは簡単、と言ってもいいかもしれない。ラブコメの方向を掘り下げていく事になるのか? それは違う、この作品は青春すれ違いギャグコメディである。なればそちらの方向に話を掘り下げていかぬ訳もなく。

 

 その様は、まるで某富士見ファンタジア文庫の人気作品、某ゲーマーズ!が如く。かの作品をリスペクトしたかのようなドタバタとすれ違いが繰り広げられるのである。

 

「わかったって言ってんだろ! このまま俺たちを拷問する気か!?」

 

前巻の最後からの続き、雫と一緒にいた所を健吾に目撃され修羅場となりかけ。警察沙汰になってしまうも、警官の前で繰り広げるのは健吾の叫びが似合う、すれ違いと「何故そっちの方向に行くのか?」と思わずツッコんでしまいたくなるほどの勘違いが織りなすドタバタ騒ぎ。

 

「というわけで高嶺さん。貴女に挑戦状を叩きつけていいかしら?」

 

「いいよ。売られたケンカは買ってあげる。受けて立つよ夏川さん」

 

「決まりね」

 

 乗り越えたかと思ったのも束の間。雫は繭香に宣戦布告し、何故か翔太を連れWデートに行くことになってしまう。

 

この面倒くさく、どう絡まったらこうなるんだと言わんばかりの運命の糸。これで済めばまだマシ、であったのかもしれない。だが、Wデートの場に参戦するのは三人だけではない。健吾と天使のお互い勘違い中のカップルもまた、運命の悪戯かのように参戦してくるのである。

 

 すると一体どうなるのか? もうお分かりだろう。収拾不可能、というかどう収拾すれば良いのかと思わず白旗を上げたくなるほどの大騒動、これでもかと勘違いとすれ違いを重ねていく珍道中デートである。

 

けれど、恐ろしい事にこの二巻までがプロローグである、と後書きで語られている。既にロケットブースターでかっ飛んでるのではないかと思える程のこのテンションとドタバタでも、まだ本番ですらない。寧ろここからが本当の始まり。

 

 そう言わんばかりに、翔太を襲う突然の不幸。失われた彼の一部がこの作品の舞台をひっくり返し、全てを強引にリセットし、一から始めさせるのである。

 

強引にでも始まる、全員揃ってのスタートから。果たしてこれはどう作用するのか。

 

前巻を楽しまれた読者様、青春ドタバタコメディが好きな読者様は是非。

 

きっと貴方も満足できるはずである。

 

僕に興味をなくした元カノと幼馴染な今カノがなぜか修羅場ってる2 (角川スニーカー文庫) | 急川回レ, magako |本 | 通販 | Amazon