読書感想:パワハラ聖女の幼馴染みと絶縁したら、何もかもが上手くいくようになって最強の冒険者になった ~ついでに優しくて可愛い嫁もたくさん出来た~

f:id:yuukimasiro:20210122234434j:plain

 

さて、突然ではあるが画面の前の読者の皆様。パワハラアルハラモラハラの類の言葉を聞いた事は一度はあられると思われるが本当にそういうハラスメントの類は気を付けたいものである。自分はそうではないと思っても相手がそう受け取ってしまえばハラスメントになってしまうものであり、そして録音なんてされてしまったら一巻の終わりかもしれぬので。

 

 魔物及び冒険者と呼ばれる存在が活躍し、聖剣や聖槍といった聖なる武器に選ばれた乙女、「聖女」が強力な力を振るうとある異世界。かの世界に政権に選ばれ聖女となった一人の少女、エルマがいた。

 

外面は完璧、しかし内面は自己中心的なわがまま放題。そんな彼女の被害を一身に受け止める者がいた。彼の名はイグザ(表紙下)。エルマと同じ村の出身であり、彼女に荷物持ちとして酷使される青年である。

 

いつも通り続く辛い日々、しかしある日とうとうイグザの堪忍袋の緒はこれでもかというくらいに切れ、勢いよく絶縁を叩きつけパーティを飛び出すイグザ。

 

 そしてこれより始まる事となるのだ、荷物持ちなばかりだったイグザの最強の快進撃が。何故ならば、彼にも唯一無二の強力なスキルが宿っていたからである。

 

そのスキルとは「不死身」。死を含め全ての傷を立ちどころに回復する力。そのスキルがありエルマのダメージを引き受けてきたからこそ宿った力、それは「疑似剣聖」と言う名の全ての剣技を使いこなす圧倒的な力。

 

火の神が宿る火山の火口へうっかり飛び込んだかと思えば、火の神様の御使いとして認められ新たなスキルを獲得し。

 

そのスキルを手に出向いた武術都市で新たな武器を入手したかと思えば、お世話になった武器屋を守る為に出場した武術大会で破竹の勢いで勝ち進む。

 

 正に八面六臂、縦横無尽の大活躍。その活躍と裏表のない年相応、然し確かに英雄の器の在り方は沢山の少女達の心を惹きつけ虜にしていく。

 

武術大会で出会った、聖槍に選ばれた戦闘民族出身の少女、アルカ(表紙上)に婿として見定められ半ば無理矢理同道され。

 

「―――いいから黙って俺の言う事を聞け! お前が必要なんだ!」

 

城塞都市を襲う危機の中、自縄自縛が過ぎる杖の聖女、マグメルの危機を救いあっという間に惚れさせてしまう。

 

 何処か脊髄反射、行き当たりばったりにも見えるかもしれぬ行いで心のままに突き進むイグザ。だが解放から来るその行動がどこまでも生き生きして見えるのは、きっと気のせいではないのだろう。

 

往く先々で大活躍し、徐々にハーレムを作りながらまるで今までの遅れを取り戻すかのような速さで。

 

そんな爆速での成り上がりが、明るく楽しく元気よくといった空気の中で繰り広げられるのがこの作品であり、なろう系の王道が故のよく作られた面白さがある作品なのである。

 

 

追放系の作品が好きな読者様、明るく楽しく元気よくな作品が好きな読者様にはお勧めしたい。

 

きっと貴方も満足できるはずである。

 

パワハラ聖女の幼馴染みと絶縁したら、何もかもが上手くいくようになって最強の冒険者になった ~ついでに優しくて可愛い嫁もたくさん出来た~ (ダッシュエックス文庫) | くさもち, マッパニナッタ |本 | 通販 | Amazon