読書感想:魔王と聖女が導く冒険者ライフ2 -魔法適性0だけど極大魔力に覚醒しました-

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前巻感想はこちら↓

読書感想:魔王と聖女が導く冒険者ライフ ―魔法適性0だけど極大魔力に覚醒しました― - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

さて、突然ではあるが画面の前の読者の皆様。ラノベの世界において海辺のリゾートが舞台になった場合待っている展開とはどんなものであると思われるだろうか。やはり水着できゃっきゃうふふだろうか。それとも殺人事件のようなミステリーだろうか。ではこちらの作品の場合はどちらに該当するのかと言えば、前者であるとは言えるであろう。

 

だがしかし、ルシオ達にはあまり遊んでいる余裕はない。何故ならば禁域魔法、「グラン・スピカ」が込められた黄金の戦斧を取り戻さねばならないから。その呪いさえ解いてしまえば、ルシオが新たな力を使えるようになるからである。

 

だがしかし、黄金の戦斧を狙うのはルシオ達だけでは無かった。謎の怪盗もまた、黄金の戦斧を狙っていたのだ。では何故狙うのか、それは彼女の出自に秘密があった。

 

怪盗の名、その名はマリィ(表紙左)。黄金の戦斧を守護してきた魔族の末裔である、ちょっと天然な少女である。

 

何処から来たのか分からぬ、常識はずれな怪力を持つ彼女とぶつかり合う事になったかと思えば、突如ダンジョンより襲来してきた巨大な海蛇型の魔物に黄金の戦斧を奪われてしまったり。

 

そんな危機に次ぐ危機、状況がころころと切り替わる、まさしく急転直下な勢いの大騒動の中、我等が主人公であるルシオは一体何をしていたのか。

 

「俺はこの人を仲間にしたい!」

 

マリィと手合わせし、臆面もなく仲間になりたいと目を輝かせ、結果的に自分達のペースに引きずり込んだり。

 

「水着コンテストのためだ!」

 

黄金の戦斧を追う理由を、心から真面目に下心満載で答えてしまったり。

 

相も変わらず、熱血猪突猛進、思春期な心のままに突き進むルシオ。だがそんな底抜けの明るさが、マリィの心の壁をいつの間にか解かしていたのは一つの事実であり、その明るさがあったからこそ、絶望的な状況の中でも皆、希望を失わなかったのは確かな事実である。

 

明るく楽しく元気よく。その勢いのままに駆け抜けていくこの作品。何処か終わりの気配がする気がするがどうか杞憂であってほしいし、もっと彼等の活躍を見ていたいのが確かな思いである。

 

前巻を楽しまれた読者様、明るく熱いファンタジーが好きな読者様にはお勧めしたい。

 

きっと貴方も満足できるはずである。

 

魔王と聖女が導く冒険者ライフ2 -魔法適性0だけど極大魔力に覚醒しました- (GA文庫) | 有澤有, こうましろ |本 | 通販 | Amazon