読書感想:俺のプロデュースしたエルフアイドルが可愛すぎて異世界が救われるレベル

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問:アイドル系の作品と言えば?

 

答:マクロスF(ライバーとかではない真白優樹である)(トライアングラー今でも歌える)

 

さて、好きな人にとっては好き、寧ろ命がけ。そう言っても過言ではない、推しへの愛。それこそがアイドルのファンというものでありドルオタであると何処かの誰かが言っていた気がする。故に同じCDを数百枚単位で買うと言う普通のそういう趣味がない人からすれば訳が分からないような行動も、ドルオタと呼ばれる方々にとっては当たり前と言っても良い行動である。

 

では何故こんな前振りとなったのか。その答えは簡単、何故ならこの作品はアイドルものであるからであり、既に答えが題名で出ているからである。

 

勇者として異世界召喚される、これは異世界転移ものでもう使い古されたと言っても過言ではない導入であり、最早王道テンプレと言っても過言ではない。

 

だがしかし、この作品はここからが違う。召喚された青年、翔人は所謂ドルオタと呼ばれる人間であり、彼は自らを召喚したエルフの少女、フィーリーフ(表紙)を見て思いついてしまう。そうだ、彼女をアイドルに仕立てようと。

 

無論何を言っているのか、フィーリーフには分かる筈もない。当然である。この異世界にアイドル文化など存在していないから。

 

だが、儀式の為の歌と舞というアイドル文化へと繋がる下地はあった。そしてフィーリーフの性格も、世間の汚れを知らぬ純粋であり、更には満点で可愛い。言うなれば彼女は究極の逸材、ダイヤの原石である。

 

ではそんな二人がコンビを組んでしまったのならどうなるのか。それは、闘いではなく歌と踊りで世界を平和にしてしまおうという平和な戦いであり、一種の文化的侵略である。

 

まずは手始めに訓練を積み、アイドルというものの心得を教えてライブを開催し魔物達を魅了し。

 

そして、世界へ一つずつ懇切丁寧にアイドル文化というものを布教していく。

 

無論、それは簡単な事ではない。あまりの価値観の違いに戸惑う事もあれば、ファンのマナーのようにアイドル特有の問題だって発生する。

 

それでも一歩ずつ、皆で壁を乗り越える。アイドルをプロデュースするのだって初めてだから、気付けない事だってある。

 

「・・・・・・そうか。そうだったんだ」

 

だが、翔人もフィーリーフも一人で戦っているのではない。同じ場所に並ばずとも、共に戦う仲間であり支えてくれるファン達がいるのだから。

 

アイドルへの熱がこれでもかと込められた下地を、テンションの高さと明るさで仕上げたこの作品。

 

アイドルが好きな読者様、元気になりたい読者様にはお勧めしたい。

 

きっと貴方も満足できるはずである。

 

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