読書感想:転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます2

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前巻感想はこちら↓

読書感想:転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

さて、前巻いよいよ自分の好きに生きられる環境を手に入れ気ままに過ごせる環境で魔術の研究を始めた我らが主人公であるロイド。が、しかし。彼の好きに生きれないのが常であり、その好奇心と探求心が様々な誤解をされてしまうのがこの作品の本質の面白さなのは変わりがないのである。

 

前巻で仲間にした魔獣、ベアウルフであるシロ。彼に命令を本当の意味で理解させる方法が分からず悩むロイドは、姉であるアリーゼの元を訪ねる事を思いつく。

 

姉である第六王女であり、三歳年上の姉、アリーゼ。ロイドと同じく継承権とは無縁の為同じように好き勝手やっている彼女。その興味は動物。犬猫から爬虫類、更には魔獣に至るまで無類の動物好きだったのである。

 

彼女の元を訪ね、仲良くなるコツを学ぶロイド。そんな彼は目をかけてくれる第二王子、アルベルトに連れられ鍛冶技術を学ぶ為隣国に留学していた第四王子、ディアンへと引き合わされる。

 

ディアンの目的、それは魔法を使えぬ者でも魔法を使えるようにする為、魔剣を創り出す事。そしてアルベルトと二人で目論むのは、魔剣を携えた兵士達による部隊を創り出す事。

 

付与魔術の練習にもなるので気軽に引き受け、ディアンと共にあれこれ四苦八苦し、シロ達の手も借りながら次々と魔剣を創り出していくロイド。

 

が、しかし。その動きがとある者達の誤解を招き気が付かぬ間に危機が迫っていた。その危機を齎すのは、暗殺者の少女、レン(表紙右上)を始めとした戦争潰しを生業とする暗殺者ギルドの面々達。

 

とりあえず本気でやり合いへばったら何度も回復するという傍から見れば鬼畜な物理的交渉をしてみると、実は彼女達は先天的な魔術的異常を抱える者達であり、戦争により居場所を追われたが故に戦争を潰すという、そこまで悪いとも言えぬ者達であった。

 

一先ず彼等を嵌めたかつてのリーダー、ジェイドの正体に応じ彼の領地へと向かってみるロイド達。

 

そこで待っていたのはジェイドの身体を乗っ取った強敵。グリモの何倍も格上の強敵、魔族であるギザルム。

 

「・・・・・・その力、思ったより単純だな」

 

が、そんな強敵も既にロイドの命を奪いかねない敵ですらなく。彼からすれば自分の力を試す為の実験対象でしかなく。

 

前巻から続く本格的な始まりとなる今巻は様々な方向へと人間関係が広がる巻であり、一つの巻に二つの主題があり一巻で二度おいしい巻である。

 

前巻を楽しまれた読者様、やはりゆるいファンタジーが好きな読者様にはお勧めしたい。

 

きっと貴方も満足できるはずである。

 

転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます2 (講談社ラノベ文庫) | 謙虚なサークル, メル。 |本 | 通販 | Amazon