さて、突然ではあるが画面の前の読者の皆様。貴方は料理に大切なさしすせそは分かるであろうか。貴方は調味料で好きなのは何であろうか。
とある異世界のとある国、その片隅のとある街。かの街は今、危機に陥っていた。
何故なら、かの街は今、魔族に占領され魔王に支配されるという一大時に陥っていたからである。その街の片隅、場末の食堂のコック、ロイン。彼もまた、命がけの難題と向き合う羽目に陥っていた。
その難題とは、この街を支配する魔王を満足させる料理を作るというお題。失敗した場合の代償は、自分だけではなく街の人間すべての命。
万事休すか、そう思われた彼へととある存在が取引しようと迫ってくる。
その正体は、人造精霊であり神すらも蕩けさせると呼ばれる最高の調味料。その一つである「塩」を司る少女、ソルティ(表紙)である。
彼女は言う。自分は元々死んだロインの父親に協力していたと。自分達の力があれば大丈夫だと。
が、しかし。一つ問題があるとすればその採取方法であろう。その方法とは何か。それは彼女との性的な行為中の体液を精製する、つまり下世話な言い方を隠さず言うなれば彼女達をイカせて体液を搾り取れ、という事である。
但し本番は許されない。何故なら本当の意味で結合してしまうと、彼女達の力は失われるのだから。
と、言う訳でそろそろ画面の前の読者の皆様も分かっていただけただろうか。この作品はエロい。最早分かってるだろと言わんばかりに、挿絵もこれ本番だよねと言わんばかりにエロい。つまりはエロに一点特化した、電撃文庫の中でも異端であると言えるかもしれない作品なのである。
ある時はソルティを裸にしてイカせ、危うく本番まで突き進みそうになったり。
またある時は、酢の人造精霊であるヴィネルガから酢を搾り取って大けがをしたり。
更にある時は、香辛料の人造精霊、スパシィの臀部を揉みしだいてイカせたかと思えば、密の人造精霊であるハニューの口淫でイカされたり。
「・・・・・・さて、始めるか」
だが、最高の調味料を以て命を賭して創り出されたその料理が、魔王すらも蕩けさせ事態を解決に導く鍵となる。
つまりはそういう事である。エロに一点特化した事を示すかのように真っ直ぐにエロく、男子の性欲を狙い撃ちする作品であり、そこが引っ張っていくかのような面白さがある作品なのである。
エロい作品が好きという読者様、官能小説が好きだという読者様にはお勧めしたい。
きっと、満足できるはず、である。