読書感想:司書とハサミと短い鉛筆 (2)

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前巻感想はこちら↓

https://yuukimasiro.hatenablog.com/entry/2020/09/29/231151

 

ノーパンとノーブラ、果たしてどちらがよりえっちぃのか。そんな超ニッチな性癖のどちらが良いかは画面の前の読者の皆様自身に考えていただくとして、二巻である。続刊である。では、果たして今巻は一体どういう方向へと進んでいくのか。

 

はっきりと簡単に言ってしまえば、敵の使いという敵組織の一端も顔を出し、本格的に因縁が深まる巻である。そして謎の姉妹という、新たなヒロイン(?)も登場する巻である。

 

いつも気味の悪い熊の着ぐるみの頭だけを被っている謎の少女、管理司書のグリーズ。頼れる味方、であるはずがどこか得体のしれない相手との面通しも済ませた文人とフィフ。彼等は再び禁書が起こしたと思しき、謎の事件へと巻き込まれる。

 

夜中に女の子が襲われる、だけど何故か被害はお腹に落書きをされるだけ。そんな一見すると敵の狙いが分からぬ意味不明の事件。その中へと飛び込み、敵を追う二人の前に現れた謎の双子姉妹、崎田姉妹。

 

敵か味方か分からぬ彼女達と何故か往く先々で出会い、妙に天然で色っぽく何故かブラをつけていない二人に文人が戸惑わされたり。フィフが嫉妬したり。

 

その最中、知っていくのは崎田姉妹もまた被害者であるという事。彼女達もまた、仇を追う復讐者であるという事。

 

そして今回、文人の友人に憑りつき被害を齎す禁書。其はかの有名な、工業都市の霧の夜を駆け抜けたあの殺人鬼。

 

「僕は、江本文人!」

 

「装丁師、江本春夏の一人息子だ!」

 

戦いの中、文人は高らかに声を上げ、名乗りを上げる。全ての本を憎む姉妹へ自分の全てをさらけ出し、自分達は敵ではなく、そして全ての本を憎むのは間違いであると声高に主張し、叩きつける。

 

だが、やっとの思いで倒した禁書は持ち去られる。誰にか。それは理髪店の店主の皮を被った悪魔が如き殺人鬼。〈奴〉の右腕とも称される、実力の知れぬ何者か。

 

 

だけど、守り抜けたものもあるのもまた、確かな一つの事実である。

 

文人の友人、八代を救い出す事が出来て。押しかけ女房と言わんばかりに崎田姉妹も仲間に加わり。

 

強力な力を持つ新たな戦力も加わり、そして新たな事件を通じて世界は更に広がってゆく。

 

少しずつ高まっていくこの面白さ、どうか画面の前の読者の皆様も古書だからと言わず、電子書籍でも良いので体感してみてほしい。きっと今の流行とは違う面白さが見える筈である。

 

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