前巻感想はこちら↓
https://yuukimasiro.hatenablog.com/entry/2020/05/23/001206
ひょんな事から助けた相手がプリンセスのような高貴な人物であるのはよくある事。そして旧友との再会は、様々な意味で何かが始まる鍵である。
ベアトリーチェ先生より秘密裡に教えられた新たな技術、気力と魔力、相性が水と油の筈の二つを混ぜ合わせる技術、白気纏衣。
新たな技術をその手にダンジョンへ潜ってみればオーバーキル。更に冒険者ランクを上げたシリウスが出会ったのは、第三王女シャーロット。
彼女は言う、王は何者かに操られていると。王を元に戻す為に、シリウスに護衛としてついてきてほしいと。
彼女についていってみれば、待っていたのは国王を操る魔族のメイド。
王やシャーロット達に目を付けられ褒美を受け取り。そんな彼は武道祭で学園内の強者達とぶつかり合い、その先で騎士団長であるリィンと模擬戦という形ながらも刃を交える。
その結果は惜しくも敗北と終わり。リィンの奥の手を引き出す事にまでは成功するものの、その先に勝利を結び付けられず。
それもまた良き経験として更に修練を詰んでいくシリウスは、学園対抗のチーム戦において懐かしき顔、二人の幼馴染と再会を果たす。
しかし、癒術学園に進学したララ(表紙左)は変わっていなかったのに、別の冒険者学校に進学したもう一人の幼馴染、ルーク(表紙右)は変貌を遂げていた。
勇者と称されるほどに成長し、仰々しい装備を身に着け。だが、あの頃の彼はどこへやら。今の彼の心はどこか冷たく、どこか荒れていて。
「それで本気ですか、ルークッ!!」
果たして、プロローグで語られた二人の激突の先にはどんな戦いが待つのか。もうぶつかり合う事は避けられぬ、あの日ともにいた筈のシリウスとルークの別れた道は何故こうも哀しい形でぶつかり合うのか。
前巻よりもシリウスが更に強くなり、様々な場所で騒動に巻き込まれながら次々と解決していく今巻。
更に一気に強くなり、新たな強者とぶつかり合う。
二巻で世界を広げる度合いとしては意外と大きく広げてくるかもしれない巻であり、シリウスの名が更に広まっていく巻が今巻である。
前巻を楽しまれた読者様、なろう系な楽しみが欲しい読者様は是非。きっと満足できるはずである。