前巻感想はこちら↓
https://yuukimasiro.hatenablog.com/entry/2020/09/10/225140
さて、学院と言えば何があるのかと聞かれれば画面の前の読者の皆様であれば多くのイベントが思い浮かぶかもしれないが、恐らく多くの読者様が挙げられるイベントとして、「学園祭」が挙げられる事はきっと確実なはずであろう。そう、学園祭である。しかし、この作品の学院祭において、それが何事もなく無事に終わる・・・訳が無いのは恐らく明白である。
別の戦術都市、「アレクサンドラ」を迎え入れ開かれる学園祭。リーセリアやレオニス達が出し物として行う事になるのは、コスプレ喫茶。
エルフィーネやリーセリアの破壊力の高いコスプレと同じくらい破壊力の高いコスプレ、それは・・・我らが魔王、レオニスの女装コスプレである。
何を言っているのか分からないと思うが女装コスプレである。口絵では書かれていないが挿絵で描かれているのである。だがしかし、今巻においては重要なのは学園祭ではない。大切なのはただ二つ。
前巻で登場、やはり生きていたネファケスがシャーリと同じく暗殺を得意とする魔族達を使役しリーセリアを狙い。そして本筋は、永久凍土より発掘され運び込まれた過去からの来訪者。魔王の一体、竜王であるヴェイラである。
今度はリーセリアにも目を付け配下を使役し襲撃をかけると共に、ヴェイラをヴォイドへと墜とすべく暗躍を続けるネファケス。
竜王を巡り水面下ですれ違うはネファケス、アルーレが成り行きで参加したテロ組織、そしてアルフィーネの姉、クロヴィアの思惑。
だがしかし、予想よりも早くヴェイラは覚醒し暴走を始め。その前に立ち塞がるは、やはりレオニスの役目。
「俺の剣を、受けてみるがいい―――ヴェイラ・ドラゴンロードよ!」
あの日ぶつかり合った敵として。そして同じ主に仕えた戦友として。
かつての自らの力を再びその手に、レオニスは果敢にヴェイラと激突する。
その裏、魔王の腹心たるシャーリもまた、暗殺者達を相手に死闘を繰り広げる。
その胸に魔王への思慕と敬意を胸に。魔王の第一の刃として。
ネファケスによりリーセリアへと撃ち込まれた「何か」。クロヴィア達が魔王を求め何かを計画し。
レオニスにも劣らぬ更なる強者達が出現し更に一筋縄でいかなくなる中、更なる展開へ向けて様々な布石をばらまかれる今巻。
やはり全巻纏めて読んだ後、明日発売の最新刊も読んでもらいたいと願う次第である。