読書感想:Re:スタート!転生新選組2

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前巻感想はこちら↓

https://yuukimasiro.hatenablog.com/entry/2020/04/11/235913

 

さて、第二次長州征伐の時間である。新選組のファンである読者の皆様であればご存じである筈であろう、新選組の崩壊が始まった出来事である。この作品においても、歴史を辿るかのようにその出来事は起きてしまう。しかも天才剣士、沖田の病気発症も共に起きてしまう。塗り替えられた歴史を元に戻そうとするかのように。

 

 

前巻で既に歴史は切り替えてしまっていた。だけど歴史の修正作用と言わんばかりに、まだ歴史の大河の流れは何も変わっていないと言わんばかりに歴史を辿る出来事は巻き起こってしまう。

 

だけど何度でもやり直せる死に戻りの能力があるから大丈夫? そう思っていたのも束の間、何と何故か周平は死に戻りの能力を失ってしまったのである。

 

そう、今は死に戻りは出来ない。つまりは言わずもがな、誰が死んでもやり直しは出来ない、正に絶体絶命の状況である。

 

しかし、新選組へと敵は容赦なく迫りくる。内憂外患、今度は自分達の番だと言わんばかりに外患が。

 

幕末の動乱のある意味での呼び水、時代の変革を招いた薩摩藩長州藩が。

 

更には守るべき主君である筈の最後の将軍、徳川慶喜までもが。

 

そんな四面楚歌、絶体絶命の状況を覆す鍵となるのは幕末の風雲児、坂本龍馬(表紙左)。彼女を守り抜き、暗殺事件を乗り越えた先にこそ全員で生き残る未来がある。

 

坂本龍馬を守りながら振り回され、前巻で恋人同士になった土方さんに、沖田を気遣っていれば嫉妬され。彼方立てれば此方が立たぬ、そんな状況の中で必死に駆け抜けていく周平。

 

しかし、彼が死に戻りの能力を失ってしまったのはある意外な原因があり、それには土方さんが関係していた。言うなれば、彼女と深くつながってしまい死んで離れるのが恐ろしくなってしまったから。侍として大切な、武士道の芯が欠けてしまった事が原因であったのだ。

 

だが、欠けたのならばまた磨き直せばよい。磨き直せなければ、死あるのみ。

 

「そんな土方さんに呼ばれたから、俺は今ここにいます」

 

三千世界を越え、彼女と、皆と共に歩いていくために。歴史の動乱の中を駆け抜ける。

 

前巻にも増して絶体絶命、そして動乱の中での剣戟が熱く心を焦がす今巻。前巻を越え更に面白く、熱くなる巻であり、前巻を楽しまれた読者様は是非今巻も読んでみてほしい。

 

きっと、満足できるはずである。

 

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