読書感想:豚のレバーは加熱しろ(2回目)

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前巻感想はこちら↓

https://yuukimasiro.hatenablog.com/entry/2020/03/10/225252

 

さて、そういう訳で二巻である。あの終わりからどう続くのか、そう思った貴方は続刊前提の作りに察していたであるかもしれないが、あの豚レバが続刊したのである。ではその続刊は一体どういうものであるのか。

 

異世界へ再び向かうことを決めたクソ童貞主人公、再び向かった異世界、今度の姿は・・・豚。

 

そう、豚である。今度こそ人間の姿で行けるかと思ったら、また豚である。しかも今度は直接ジェスの元へと行くのではなく、十三歳のイェスマ、セレス(表紙中央)の元へと辿り着いてしまったのである。

 

 

そして再び豚こと、ハンドルネームはロリポーク(以下この名前で通します)が再び来訪したこの異世界は、前巻にも増して争乱に包まれた大変な混乱した状況へと陥っていたのである。

 

闇社会の連中が叛乱を起こし、更にはノットが敵の手に囚われ、イェスマを取り巻く現状はさらに厳しく、世界は戦火に包まれていて。

 

そう、今回はイェスマの真実を知る為の旅路ではなくロリポークがジェスに再会する為の旅路である。しかし、戦火を必死に潜り抜けた先で再会したジェスはロリポークと過ごした日々の記憶を失っていた。それもその筈、其れこそが前巻の最後にロリポークが願った末の結果だからである。

 

共に過ごした記憶を失ってしまった事で、もう一度最初から始まる二人の関係。しかし二人を取り巻く戦火は絆を深める時間すらも許さず、容赦なく新たなる敵は二人を襲う。

 

しかし、それこそが二人の関係を本当の意味でもう一度始める為の鍵だったのである。

 

敵の魔術師によりロリポークへとかけられる呪い。その呪いを解くべく引き受けたジェスに、奇跡のようなタイミングで訪れた魔法使いの脱皮とも呼べる現象。

 

その瞬間、呪いと共に解けたもの。それこそはジェスの記憶を封じていた魔法。

 

「もう、どこへも行かないでください」

 

溢れ出した記憶、思い出して告げるは感謝と告白。

 

前巻がまるまる一冊を費やした壮大なプロローグだとするならば、本当の意味での始まりとなるのが今巻である。豚ことロリポークとジェスがもう一度出会い、偉大なる王の死後、混迷へと突入した世界を上書きしていくための戦いを始める巻なのである。

 

そして、離れていた二人がもう一度出会い、始まるラブコメもまた見所な巻である。ロリポークの友人オタク、異世界では黒豚なサノン(表紙右)を始めとして、世界が大きく広がる巻である。

 

前巻を楽しまれた読者様は是非。今から読み始めるという読者様も是非。きっと満足できるはずである。

 

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