読書感想:TRPGプレイヤーが異世界で最強ビルドを目指す 1 ~ヘンダーソン氏の福音を~

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突然ではあるが画面の前の読者の皆様、貴方は異世界での冒険には憧れるだろうか、実際に冒険してみたいと思ったことはあるだろうか。そしてTRPGと呼ばれるゲームをプレイしたことはあるだろうか。

 

神は賽子を振らない、賽子を振るのはプレイヤーとGMのみ。では、もしもTRPGの世界の住人である者達が賽子を振ったらどんな物語が生まれるのだろうか。

 

主人公であるエーリヒは転生者である。そして彼に宿された権能はこの世界をTRPGの世界へと変える。そう、彼はこの世界で何処までも、無限の可能性を持っているのである。

 

そして彼は前世はデータ廃人と呼ばれる人種である。それが何を意味するのか。それは彼の思考が何処までもTRPGに基づいているという事である。

 

「よし、賽子を振るとしようか」

 

妹の命がかかった場面でこんな台詞を内心と言えど吐ける人種はどれほどいるのか。戦闘中であっても冷徹なまでに、ターン制の思考に基づき行動できる人間がどれほどいるのか。

 

それこそが彼の強みであり長所である。そして、彼を取り囲むのが同じ荘に暮らす魅力的な登場人物達である。

 

ブラコンな妹がいてちょっと莫迦だけど頼れる兄達がいて。そしていつもまとわりついてくる幼馴染、マルギット(表紙)がいて。

 

このマルギットこそがこの作品のヒロインである。そして見て貰えばわかる通りアラクネのヒロインである。割とマジの人外である。だけど彼女が可愛いのが確かなのである。

 

誰よりも早くエーリヒの才覚に気付き惚れこみ、一緒にお風呂に入ったり。

 

彼は自分のものだと、何の躊躇もなく飛びついたり、自分の唇と舌を使って彼に宮廷語を教授したり。

 

何処か幼く可愛らしく、だけど気が付けば食べられてしまいそうな程に誘い込まれるように蠱惑的で。

 

彼女の魅力に取り込まれないように注意していただきたい。

 

そんな魅力的な登場人物達に囲まれながら少しずつ時を重ねていく。そう、正に一代記のように。

 

これはそんな、TRPG要素に満ちた一つの大きな物語であり、奥深さと読み応えが癖になるかもしれない、王道のファンタジーなのである。

 

王道のファンタジーが好きな読者様、人外娘に萌えたい読者様は是非。きっと満足できるはずである。

 

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